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健保ニュース 2025年5月下旬号

費用対効果評価制度の見直し
中医協部会 次期改定へ議論のスケジュール了承

中医協の費用対効果評価専門部会は14日、令和8年度診療報酬改定に向けた今後の議論の進め方を了承した。8年度の費用対効果評価制度の見直しに向け、7月に費用対効果評価専門組織、8月に関係業界から意見聴取し、検討項目を整理する。9月から個別論点の検討に入り、12月に同制度改革の骨子案を取りまとめるスケジュールとなっている。

費用対効果評価制度は、平成31年4月から本格運用を開始。令和6年度改定では、▽分析対象集団および比較対照技術の設定▽費用対効果の品目指定・分析プロセス▽価格調整の対象範囲のあり方▽介護費用の取り扱い──の運用改善を図った。

また、費用対効果評価の結果を活用する観点から、関係学会や関係団体との連携を進めた。なお、高額医薬品の価格調整範囲のあり方については、認知症治療薬レケンビに、有用性系加算を価格調整範囲とする現行の方法ではなく、特例的な価格調整ルールを導入した取り扱いも踏まえ、引き続き議論するとされている。

5月14日時点で、新型コロナウイルス感染症治療薬のゾコーバや円形脱毛症治療薬のリットフーロなど45品目の費用対効果評価を終了し、現在、脊髄性筋萎縮症治療薬のゾルゲンスマなど19品目の評価を行っている。

健保連の松本真人理事は、事務局案に異論はないとした上で、国立保健医療科学院や関係学会と連携した費用対効果評価結果の活用の取り組みに関する情報提供を求めた。

また、制度施行以降、薬価制度は国民皆保険の持続可能性とイノベーション評価のメリハリを強化してきたが、「費用対効果はまだまだ不十分」と述べ、政府方針に沿い、費用対効果評価のさらなる活用に向け、8年度は踏み込んだ見直しについて議論すべきとの考えを示した。

診療側の長島公之委員(日本医師会常任理事)は、「本制度を保険収載の可否には用いないこと、新薬をいったん保険収載した上で価格調整する薬価制度を補完する役割として活用することが大原則」と述べ、今後も現行の取り扱いを守っていくべきとの考えを示した。

森昌平委員(日本薬剤師会副会長)は、医療費削減を目的とした制度設計により、対象医薬品のほとんどで薬価が引き下がっていると指摘し、次期改革では、臨床データを用い、医薬品の価値を適切に評価するよう求めた。

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