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健保ニュース 2023年11月中旬号

「社会保障の改革工程」策定へ
全社会議 関係団体からヒアリング
自己負担引き上げなど提言

政府の全世代型社会保障構築会議(清家篤座長)は10月31日、2028年度までに必要な「社会保障の改革工程」の策定に向け、▽日本商工会議所▽経済同友会▽日本労働組合総連合会▽日本経済団体連合会▽全国市長会▽全国知事会─にヒアリングを実施した。

日本商工会議所は、DXの推進、医療・介護資源の有効活用など、様々な取り組みを通じ、給付が野放図に拡大しないよう適正化を図る仕組みに転換することが重要との基本認識を示したうえで、「保険料負担の大半を担う現役世代や企業の負担の増加はできる限り抑制していくことが経済社会の活力を維持し、こどもを生み育てる機運を高めるためにも必要」と指摘。

改革に向けた具体的な項目として、▽「かかりつけ医」に期待される役割を踏まえた報酬体系のあり方の検討▽高齢者医療制度への拠出金負担割合の上限設定▽一定以上の所得がある医療・介護保険利用者の負担割合引き上げ▽セルフメディケーションの普及促進に向けた環境整備─などを提言した。

経済同友会は、「社会保険料負担が賃金の伸びを上回るペースで上昇を続け、現役世代は可処分所得の増加を実感できていない」と問題提起。医療・介護分野を中心に抜本的な社会保障制度改革を行い、現役世代の負担適正化と将来不安の解消を図ることが必要と訴えた。

具体的な医療保険制度改革として、▽公的保険の給付範囲の適正化(保険収載医薬品等の見直し等)▽外来受診時定額負担の導入▽後期高齢者の医療費自己負担2割への引き上げ─のほか、「75歳を超えても企業の健保組合に加入可能にするとともに、OB・OGの継続加入を認める組合の後期高齢者支援金の納付免除による健康経営インセンティブの強化」などを提案した。

日本労働組合総連合会は、将来にわたり誰もが安心して暮らせる、質の高い医療・介護の提供体制の実現に向けて、▽公立・公的だけでなく民間医療機関を含めた改革による効率的な医療提供体制の構築(医療機能の分化・連携)▽在宅生活を支える体制の確保▽人材確保に資する処遇改善─を強力に進めるべきと主張した。

日本経済団体連合会は、10月17日に公表した「中長期視点での全世代型社会保障の議論を求める」と題する提言から意見陳述した。

税・社会保障の一体改革を通じた全世代型社会保障の実現に向け、負担は社会保険料だけでなく、消費税などの税を組み合わせ検討するよう求めたほか、税も含む中長期の全世代型社会保障改革のグランドデザインを提示するよう政府に要望した。

全国市長会は、医療保険制度の給付と負担の見直しは、保険者の負担にも直結するとして、制度改革にあたって関係者の理解を得るよう依頼。また、介護職員の処遇改善に資する介護報酬改定を求めたほか、オンライン資格確認等システムの整備にあたり、自治体や医療機関に過剰な財政負担、事務負担がかからないような配慮を求めた。

全国知事会は、国民健康保険について、地方と協議を実施し、財政基盤の強化や安定確保のための支援を国の責任で行うよう要請。かかりつけ医機能を発揮するための制度整備に向けて、「都道府県に求められている役割が増えている」と指摘し、継続的な支援を求めた。

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