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健保ニュース 2021年10月中旬号

今秋の「指針」の改定に向けて
オンライン初診の取扱いを議論
厚労省が論点と方向性を提示

厚生労働省の「オンライン診療の適切な実施に関する指針の見直しに関する検討会」(山本隆一座長)は7日、今秋を目途とする「指針」の改定に向けて、「初診からのオンライン診療の取扱い」について議論した。

構成員からは、オンライン診療と異なる枠組みで実施する「オンラインでのやりとり」に意見が集中し、厚労省は具体的な位置づけを整理したうえで方向性について再提示する意向を示した。

6月30日に開催された前回会合では、これまでの検討会における議論や政府の「規制改革実施計画」の内容を踏まえた今後の対応方針を取りまとめ、今後、▽初診からのオンライン診療の取扱い▽オンライン診療の推進▽その他、オンライン診療の安全性・信頼性に関する事項─について検討を進めていくことを決めた。

このうち、「初診からのオンライン診療の取扱い」以外は、「指針」の改定以降に議論する。

厚労省はこの日の会合に、「初診からのオンライン診療の取扱い」について、①初診に必要な医学的情報②かかりつけ医がいない場合等に行う「オンラインでのやりとり」の取扱いの詳細や実際の運用③症状④処方⑤対面診療が必要な場合の実施体制─の各論点に分けて検討を進めていく方針を提案した。

①は、既往歴や服薬歴、アレルギー歴など、これまで議論されてきた医学的情報として活用できるものも踏まえ、どのような場合にオンライン診療を実施可能と考えられるかを指針改定の方向性として位置づけた。

また、②は、「オンラインでのやりとり」はオンライン診療の可否についての医学的判断を行う枠組みであるため、オンライン診療とは異なる枠組みで実施する方向性を提案。また、その結果、直接の診察が必要と判断されるなどオンライン診療を行わないこととなった場合に必要な対応も検討課題とした。

他方、④は、特に安全管理が必要な医薬品や麻薬・向精神薬など、電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的措置における処方制限のあり方を検討。

⑤は、必要時に対面での受診が可能な体制を確保するため、オンライン診療を実施するにあたってどういった対応が必要と考えられるかを指針改定の方向性として示した。

論点①に対し、今村聡構成員(日本医師会副会長)は、「どういった医学的情報が有用かは医師の経験で判断が異なる」と主張し、「医師の裁量によるオンライン診療の実施について、例えば、カルテに記載したり、保険診療のルールに入れれば良いのではないか」と問題提起。

この日の会合を欠席した健保連の佐野雅宏副会長の意見は、山本座長が代読した。
 佐野副会長は、論点②について、「患者はオンラインでのやりとりを診療の一部と考えることが予想される」と指摘したうえで、やりとりの内容や診療に移行したかどうかの記録を医療機関が保管し、必要に応じ実態把握できるようにする必要があると指摘。さらに、オンラインでのやりとり終了後に、患者と医師がオンライン診療の実施を相互に意思確認することをルール化するよう求めた。

今村構成員は、「オンラインでのやりとり後に保険診療に移った場合、保険診療の費用の中でやりとりの部分も一体的にみていく考え方はある」との認識を示した。

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