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健保ニュース 2021年9月中旬号

令和2年度・高額医療交付金交付事業
1千万円以上超高額レセ 過去最多の1365件

健保連はこのほど、令和2年度の高額医療交付金交付事業の事業結果を公表した。
 それによると、患者1人当たりの1か月の医療費が1000万円以上の「超高額レセプト」は、前年度比514件増の1365件と過去最多を更新し、過去10年で最高の増加幅であった。最高額は1億7147万3440円で9年ぶりに過去最高を更新した。2000万円以上の件数は前年度比80件増(96%増)の163件、5000万円以上の件数が9件(元年度は0件)となるなど、医療費の高額化傾向を示す結果となった。

2年度は1億円以上の件数が8件あり、脊髄性筋萎縮症の治療薬の高額薬剤「ゾルゲンスマ」の投与によるものが1位~7位を占めた。

超高額レセプト上位100件を疾患別にみると、循環器系疾患が38件(前年度比6件減)と最も多く、悪性腫瘍=24件(同24件増)、血液疾患=10件(同10件減)、その他=28件(同8件減)となっている。悪性腫瘍が増加した理由は、白血病等がん治療薬の高額薬剤「キムリア」が元年5月に保険収載され、2年度に使用されたことが要因として挙げられる。

健保連の高額医療交付金交付事業は、高額医療費の発生による健保組合財政への影響を緩和するため、昭和50年度に任意事業として創設。56年度からは法定事業となり現在に至っている。

同事業は、各健保組合が拠出する「財政調整事業拠出金」(標準報酬年総額の千分の1.3相当)のうち千分の1.0(ただし、平成28年度から特例として千分の1.1)に相当する額を財源に、全健保組合の共同事業として運営されている。

令和2年度は、元年11月~2年10月診療分(過年度分を含む)のレセプトのうち、1か月の医療費が交付基準である120万円(人工腎臓を実施している慢性腎不全、血友病などの特定疾病は40万円)を超える高額レセプトを対象に事業を実施した。

その結果、1370組合から申請があった34万1436件を対象に約1266億円を交付。前年度(33万7152件、約1110億円)に比べ、件数は4284件、1.3%増加し、交付金額は約156億円、14.1%増加した。

なお、2年度は拠出金収入(交付財源)を上回る申請があったため、400万円以下部分について交付率60%(前年度60%)を乗じ、400万円超部分は交付率を乗じず100%交付した結果、全体では平均68%の交付率となっている。

金額階級別の交付件数は、▽40万円超100万円未満=9万6648件(前年度比2.35%減、申請件数全体の28.3%)▽100万円以上200万円未満=16万809件(同2.11%増、同47.1%)▽200万円以上300万円未満=5万721件(同2.42%増、同14.9%)▽300万円以上400万円未満=1万5550件(同1.31%減、同4.6%)▽400万円以上500万円未満=7770件(同5.06%増、同2.3%)▽500万円以上1000万円未満=8573件(同19.60%増、同2.5%)▽1000万円以上2000万円未満=1202件(同56.51%増、同0.35%)▽2000万円以上=163件(同96.39%増、同0.048%)─で1000万円以上の件数の伸びが顕著だった。

令和2年度高額レセプト上位の概要(PDF)

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