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健保ニュース 2021年6月下旬号

令和2年人口動態統計
出生数は84万人で過去最少
死亡数は11年ぶりの減少

厚生労働省は4日、「令和2年人口動態統計月報年計(概数)」の結果を公表した。それによると出生数は84万832人で過去最少を更新した。死亡数は昨年よりも8445人少ない137万2648人で、11年ぶりに減少した。出生数から死亡数を引いた自然増減数はマイナス53万1816人で過去最大となった。

令和2年の出生数は84万832人で、前年に比べ2万4407人減少し、出生率(人口千対)は6.8と、前年の7.0より低下した。出生数の年次推移をみると、昭和24年の269万6638人をピークに50年以降は減少傾向が続いており、平成27年は5年ぶりに増加したが、28年以降再び減少に転じている。出生数を母の年齢(5歳階級)別にみると、45歳以上で前年より増加した一方で、44歳以下の各階級では減少している。第1子出生時の母の平均年齢は、30.7歳と横ばいとなっている。

女性が生涯に産む子どもの数を表す合計特殊出生率は1.34で、前年比で0.02ポイント低下した。

厚労省は、出生率が下がった要因について、29歳以下の出生率が前年より低下しているためと分析した。都道府県別の出生率は、沖縄が1.86で最も高く、次いで、島根1.69、宮崎1.68と続く。最低は東京の1.13で、次いで北海道1.21、宮城1.21の順で、日本全体でみると、西側の出生率が比較的高く、東側が低い西高東低となっている。

2年の死亡数は137万2648人で、前年に比べ8445人減少した。死亡率(人口千万対)は11.1で、年齢階級別にみると0~9歳、55歳~74歳および80歳以上の各階級で前年より低下した。

死因別にみると「悪性新生物(腫瘍)」が37万8356人(全死亡数の27.6%)で最も多く、次いで「心疾患(高血圧を除く)」20万5518人(対全死亡数比15.0%)、「老衰」13万2435人(同9.6%)、「脳血管疾患」10万2956人(同7.5%)、「肺炎」7万8445人(同5.7%)と続く。また、新型コロナウイルス感染症による死亡数は3466人(同2.8%)となっている。

厚労省は、死亡数の減少と新型コロナウイルス感染症との関連性について、「エビデンスを持ち合わせていない」として明言を避けつつも、通常であれば高齢化に伴い、毎年約2万人程度の死亡数の増加が見込まれるが、令和2年については、肺炎(前年比1万7073人減)等による死亡率が低下したことが死亡数の減少に繋がったと説明した。

出生数と死亡数の差である自然増減数はマイナス53万1816人で、前年のマイナス51万5864人から1万5962人拡大した。自然増減率(人口千対)はマイナス4.3で、前年のマイナス4.2より低下した。自然数が増加した都道府県は、沖縄県(2553人増)のみだった。

婚姻件数は、52万5490組で7万3517組減少した。婚姻率(人口千対)は4.3で、前年の4.8から低下した。平均初婚年齢は、夫31.0歳、妻29.4歳で夫妻ともに前年より低下した。都道府県別に平均初婚年齢をみると、最も低いのは、夫で山口と沖縄が30.0歳、妻で鳥取、岡山および山口で28.7歳。最も高いのは夫妻とも東京で、夫32.1歳、妻30.4歳となっている。

離婚件数は、19万3251組で、前年より1万5245組減少。離婚率(人口千対)は1.57で前年の1.69から低下した。

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