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健保ニュース 2020年11月上旬号

上手な医療のかかり方アワード
優秀賞 ダスキン健保の取組みを紹介
緊急時、困ったときの窓口を周知

医療のかかり方に関し優れた啓発活動や取り組みを表彰する「第1回上手な医療のかかり方アワード」で、受賞した団体の取り組みを紹介するオンラインイベントが10月22日に開催され、昨年度に保険者部門で優秀賞を受賞したダスキン健保組合の取り組み「緊急時、困ったときの窓口を周知する〈119番する前に〉」が紹介された。

同健保組合の石井善子常務理事は、受賞した取り組みについて、加入者から「外出先で体調を崩し、今は落ち着いて救急車を呼ばなくても大丈夫だが、こうした状態のときはどこに相談したらいいのか」という問い合わせを受けたのがきっかけになったと説明した。

その後、組合内で議論を重ねた結果、これまで別個に記載していた健康相談や緊急時の問い合わせ先を、広報誌の裏表紙を活用し、ひとつにまとめ掲載した。さらに広報誌に掲載するにあたっては、家に置いてもらえるようなバインダー風のデザインにしたほか、問い合わせ先を健保組合のホームページに掲載するとともに、外出先からも確認できるようスマートフォン版も製作するなど利用者の使い勝手も考えて実施した。

こうした事業を実施するにあたり石井常務理事は、医療のかかり方を変えるという大きな目標でなく、加入者にとって状況に応じた適切な判断を専門家からもらうことができる手段を身近なものにすることが重要と指摘したうえで、病気の早期発見・早期治療につながり、回復が早まることで医療費も抑えられると訴えた。

さらに、母体企業の創業者の「May I Help You?」という企業精神を健保組合の業務にも生かし、母親のような気持ちで相手を自分の子どものように思いやって対応することが重要と説明した。

こうした取り組みについて、アワードの審査委員長を務めた秋山正子NPO法人マギーズ東京共同代表理事は、健保組合加入者の立場に立ち、より身近で活用しやすい広報誌の裏表紙に着目したうえ、救急車を呼ばなくても相談できる情報をスマートフォンでも見ることができる利用しやすい環境整備に取り組んだことが、結果として医療の上手なかかり方につながり、高く評価され優秀賞に選ばれたと解説した。

厚生労働省では、医療のかかり方の改善に優れた取り組みを行う保険者や医療機関、企業など表彰するため、今年度も「上手な医療のかかり方アワード」を実施し、現在、応募を受け付けている。応募期間は11月30日まで。応募方法など詳細は、公式サイト 上手な医療のかかり方.jpまで。

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