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健保ニュース 2020年7月上旬号

全世代型社会保障検討会議
医療保険改革は年末に結論
第2次中間報告 不妊治療保険適用の拡大検討

政府の全世代型社会保障検討会議(議長・安倍晋三首相)は6月25日、第2次中間報告をまとめた。焦点の医療保険制度改革については、「昨年12月の中間報告で示された方向性や進め方に沿って、更に検討を進め、本年末の最終報告において取りまとめる」と明記し、年末に結論を出すこととした。検討会議が昨年末に取りまとめた中間報告では、後期高齢者の自己負担2割への引き上げや大病院における外来受診時定額負担の導入が打ち出されたが、その後の新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、政府はコロナ対策に集中し、医療保険制度改革の内容を詰める議論の中断を余儀なくされた。このため、当初予定した今夏の結論を持ち越し、年末の最終報告に向けて改革論議を進めていく。今回の第2次中間報告は、不妊治療に対する医療保険適用の拡大を検討課題とするなど少子化対策とフリーランス保護を柱とした。

昨年末の中間報告では、原則1割となっている後期高齢者の自己負担について、現役並み所得者の3割は維持したうえで、一定所得以上の者を2割に引き上げる方針を示した。この段階では、最終報告の取りまとめ時期を今夏に設定しており、それまでの間に2割該当者の所得基準などを詰める予定だった。

外来受診時の定額負担の拡大は、紹介状なしの患者から定額負担を徴収する対象病院を広げるとともに、定額負担の額も増やし、増額分を保険財政の軽減に活用する方針が示されたが、この仕組みについての具体論も同様に進展していない。

社会保障審議会医療保険部会など関係審議会は、今年に入ってから夏の最終報告に向けた当初のスケジュールに沿って、昨年末の中間報告などを踏まえて次期制度改革の検討に着手したが、新型コロナウイルス感染拡大により議論を中断。安倍首相が5月22日の全世代型社会保障検討会議の会合で、最終報告を年末に延期すると表明し、これを受けて、約3か月ぶりとなる6月19日に同部会での議論を再開した。厚生労働省は、年末に向けた検討スケジュールを7月の次回会合で改めて提示する予定だ。

6月25日の検討会議は、第2次中間報告の取りまとめに際して、有識者で構成する民間議員9人のうち、▽年末に先送りされた医療の問題が非常に大事だ。窓口負担については、財政インパクトを検証して、透明性を持った議論を進めていく必要がある。今回の改革は保険制度の持続性に資する大幅な見直しとなる▽持続可能な社会保障を構築することが議論の最大のポイントとなる。高齢者が増えていくなか、若人の負担を増やさない形で社会保障を維持することを考えるべき。新型コロナの経験で国民皆保険のありがたみを多くの人が実感したはずで、これと持続可能性の問題をどのように図るのか真剣に議論してほしい─など、8人が医療保険制度改革の必要性を訴えた。

閣僚からは麻生太郎財務相が、昨年末の中間報告にもとづき、被用者保険の適用拡大や年金受給開始年齢の上限を75歳に引き上げるなど年金分野、70歳までの就業機会確保など労働分野の各改革関連法が今年の通常国会で成立したことを受けて、「残された分野は医療だ」と指摘。「団塊の世代が75歳に到達し始める2022年が待ち構えている。これまでの議論を土台として、年末の最終報告でこの会議の趣旨にふさわしい結論が出せるよう議論をお願いしたい」と述べた。

安倍首相は、通常国会で成立した年金や労働分野の改革に加え、疾病予防や介護予防の取り組み強化のための交付金の大幅増を指摘し、「全世代型社会保障は、着実に進んでいる」との認識を示した。

第2次中間報告の柱のひとつである、少子化対策は「希望出生率1.8」の実現に取り組むと明記し、不妊治療にかかる経済的負担を軽減するため、費用を助成するとともに、広く医療保険の適用を検討する考えを示した。

フリーランスについては、多様な働き方や高齢者雇用の拡大、健康寿命の延伸、社会保障の支え手・働き手の増加などの観点から、「その適正な拡大が不可欠」として、実態として雇用に該当する場合は労働関係法令を適用するなど、保護するルールを整備する。

このほか、新型コロナ感染拡大を踏まえた社会保障の新たな課題では、オンライン診療など非接触サービスの提供を促進するため、介護施設や医療機関等でのタブレットやWi-Fiなどの導入支援を強化する方針を盛り込んだ。

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