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健保ニュース 2020年6月下旬号

平成30年度・健保組合医療費動向調査
1人当たり医療費は14.8万円
疾病別は呼吸器系がシェアトップ

健保連はこのほど、「平成30年度健保組合医療費の動向に関する調査」結果をまとめた。それによると、30年度の1人当たり医療費は14万8280円だったことがわかった。診療区分別の内訳は、医科が9万8801円、歯科は1万8340円、調剤が3万1139円となっている。推計した1入院当たりの医療費は本人64万522円、家族60万1403円で、平均在院日数は本人10.7日、家族は11.9日だった。また、疾病別に医科医療費構成割合をみると、呼吸器系疾患が全体の15.4%を占め最も多く、次いで新生物の11.5%、循環器系疾患の9.8%と続き、前年度と同じ順番となった。

健保連は、全健保組合の9割に相当する1280健保組合の被保険者本人1532万6859人と扶養家族1181万8777人の電算処理レセプト3億1445万件を分析した。

30年度の医療費総額は4兆251億円で、診療区分別の医療費割合をみると、医科入院外が42.9%と最も高く、続いて医科入院23.7%、調剤21.0%、歯科入院外12.1%の順となっている。

本人・家族別の1人当たり医療費は、本人が14万5784円、家族が15万1516円で、家族の方が若干高かった。

年齢階層別に医科入院にかかる1人当たり医療費をみると、本人で最も高いのは「70~74歳」の16万3597円で、次いで「65~69歳」11万3390円、「60~64歳」8万851円、「55~59歳」5万9032円の順で、年齢層が高くなるにつれ、医療費も高くなる傾向が見られた。最も低かったのは「15~19歳」の1万149円だった。

家族も「70~74歳」の15万9441円が最も高く、次いで「65~69歳」10万6816円、「60~64歳」7万9408円、「55~59歳」5万9621円の順で、50歳後半までは本人と同様な傾向を示しているが、その次に高いのは「0~4歳」7万6015円、「25~29歳」5万4899円、「30~34歳」4万9640円となっている。一方、「5~9歳」から「20~24歳」までの各層では1万円後半となっており、家族医療費の特徴を示す結果となった。

疾病19分類別の医療費構成は、入院で新生物19.4%、循環器系疾患15.8%、消化器系疾患8.5%の順で高くなっているが、入院外では消化器系疾患の18.4%が最も高く、次いで内分泌、栄養及び代謝疾患11.5%、新生物8.8%の順で、入院・入院外ともに上位3疾病で全体の4割程度を占めた。

また、疾病19分類別の推計1入院当たり医療費をみると、本人は循環器系疾患が61万2897円と最も高いが、家族では精神及び行動の障害の99万8254円が最も高くなっている。2番目はともに新生物で、本人56万7447円、家族59万4168円と、大きな違いはみられなかった。

前期高齢者の1人当たり医療費は40万1028円で、内訳は、医科が28万8057円、歯科は3万1094円、調剤が8万1878円となっている。

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