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健保ニュース 2020年3月中旬号

厚労省が傷病手当金の運用を整理
自宅待機期間も支給対象
新型コロナ感染症に対応

厚生労働省は6日、「新型コロナウイルス感染症にかかる傷病手当金の支給について」と題する事務連絡を健保組合宛てに発出した。被保険者が検査の結果、「新型コロナウイルス陽性」と判定された場合は、自覚症状の有無にかかわらず、労務に服することができないものとして、陽性判定以降は傷病手当金の支給対象となる。発熱等の自覚症状があるため自己の判断により自宅待機していた期間も、療養のため労務不能な期間として支給対象となる。ただし、自覚症状がない場合や医師の意見書等を参考に、保険者が労務可能と判断した場合については、支給対象にならないとの見解を示した。

政府の新型コロナウイルス感染症対策本部が2月25日に決定した基本方針では、感染予防や感染拡大防止に向け、様々な対策を講じるとともに、今後の状況の進展を見据え、関係者等に所要の通知を発出するなど各対策の詳細を示していくことが明記された。

厚労省は、この基本方針にもとづき、翌26日には健保組合や協会けんぽなど医療保険者に対し、加入者への適切な対応や医療の円滑な運営の観点から、被保険者証の発行など迅速な処理が必要な業務や、診療報酬の支払いについて遅延なく行うよう通知した。

今回の事務連絡は、新型コロナウイルス感染症にかかる傷病手当金の支給について、従来の取り扱いにもとづき、具体的な運用の考え方を「Q&A形式」で整理したもので、健保組合に適切に対応するよう求めた。

このなかで、「新型コロナウイルス陽性」と判定された場合や、自覚症状があり自宅待機していた場合は、労務不能として、支給対象とした。ただし、自覚症状がない場合や、医師の意見書等を参考に保険者が労務可能と判断した場合は、支給対象にならない。

やむを得ない理由により医療機関への受診を行わず、医師の意見書が添付できない場合には、支給申請書に理由を記載し、労務に服さなかった旨を事業主が証明するなどにより、保険者において労務不能と認められる場合は、傷病手当金を支給する取り扱いとされた。

また、発熱などの自覚症状があるため自宅療養を行っていた者が、休職して4日目に医療機関を受診し、新型コロナウイルス感染症ではなく、別の疾病の罹患しているために労務不能と判断された場合にも、支給対象となり得るとの見解を示した。

このほか、事業所内で感染した者が発生したことにより、事業所全体が休業し、労務を行っていない期間の取り扱いについては、「被保険者自身が労務不能と認められない限り、傷病手当金の支給は認められない」と整理した。

なお、法律にもとづかない使用者の独自の判断により、予防の観点から従業員を一律に出勤停止にする場合のように、使用者の責に帰すべき事由による休業の場合には、労働基準法にもとづき、使用者は、休業期間中の休業手当を支払わなければならないとされている。

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