HOME > けんぽれんの刊行物 > 健保ニュース > 健保ニュース 2020年1月新年号

健保ニュース

健保ニュース 2020年1月新年号

中医協で「歯科疾患管理料」見直しを大筋合意
初診時を下げ、継続管理を充実
健保連の問題提起から3年越し

中央社会保険医療協議会(田辺国昭会長)は12月13日、歯科診療報酬改定の焦点となっている「歯科疾患管理料」について、初診時の評価を引き下げて長期的な継続管理の評価を充実させる方向で概ね一致した。健保連の政策提言を発端として、支払側と診療側が歩み寄るかたちで見直すことになる。

歯科疾患管理料は、継続的な管理が必要な患者を対象とし、本人や家族の同意を得て計画を作成し、内容を説明することを条件に、初診や再診にかかわらず一律100点を算定できる。とくに口腔機能の弱い患者に指導した場合や文書で情報提供した場合などの加算もある。

健保連は独自のレセプト分析にもとづき、画一的な算定が慣行化している可能性が高いとして、継続的な管理を行った場合に限って算定するよう要件の厳格化を平成29年9月に提言したが、中医協として十分な議論ができず、平成30年度改定では対応が見送られ、令和2年度改定に向けた申し送り事項となっていた。

今回、中医協の特別調査で実態を検証したところ、外来患者の9割以上に同加算を算定している医療機関が4割を超えることや、初診時に同加算を算定した患者の半数以上で3か月後までに再診のない医療機関が4分の1を占めることが判明した。一方、歯科治療終了後の長期管理によって喪失歯数が減少するとの研究データもある。

そのため厚生労働省は、同加算の初診時における評価見直しと長期継続管理の評価充実を提案し、支払側と診療側がいずれも理解を示した。健保連の幸野庄司理事は、「継続した場合に算定するのが本筋」としたうえで、「初診時の評価はぜひ見直しを行ってほしい。患者の同意と管理計画の説明をしっかりやってもらいたい」と述べた。

このほか厚労省は、院内感染防止に関する研修を歯科医以外の職員に受けさせることを前提に、平成30年度改定に引き続き歯科の基本診療料を引き上げることを提案した。

支払側からは、「院内感染防止対策は医療機関が当然自ら行うものであり、診療報酬で評価することが適切なのか、そもそも疑問がある。前回改定に加えてさらに評価することには、慎重に対応するべき」との意見が出た。

幸野理事が要望
入れ歯6か月縛り
例外規定を明確化

幸野理事は歯科をめぐり、「非常に保険者が困っている切実な問題がある」として、有床義歯を一度作製してから原則6か月以上が経過しないと作り直しを認めない保険上の取り扱いについて、例外規定の明確化を厚労省に申し入れた。

有床義歯の原則6か月規制は、遠隔地への転居で通院困難な場合や急性疾患で喪失歯数が変化した場合など、「特別な場合」に適用しないことが定められている。

幸野理事は、「保険者は特別な場合というのを、災害や事故など本人に瑕疵がないものと理解しているが、誤って捨てた、失くしたという場合でも(審査支払機関で)査定されない」と指摘し、「1本作ると技術料を含めて2万~3万円かかる。決して沢山あるわけではないが、適切な運用を多くの保険者が希望している。特別な場合というのを通知なりで明確にすることを検討してもらいたい」と申し入れた。

けんぽれんの刊行物
KENPOREN Publication

2024年
2023年
2022年
2021年
2020年
2019年
2018年
2017年
2016年
2015年
2014年
2013年
2012年
2011年
2010年