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健保ニュース 2019年6月下旬号

被扶養者国内居住要件の省令案を了承
就労以外の一時渡航を例外認定
来年4月時点で入院中は経過措置
医療保険部会

社会保障審議会の医療保険部会(部会長・遠藤久夫国立社会保障・人口問題研究所所長)は12日、健康保険の被扶養認定に関する厚生労働省令の改正案を了承した。健保法改正で追加された国内居住要件の例外として、留学生、海外での出産や結婚を含めた赴任同行家族、ワーキングホリデーや青年海外協力隊など就労以外の一時渡航者について、日本に生活の基礎があるとして被扶養認定する一方、医療滞在ビザと観光・保養目的のロングステイビザによる入国者は、日本に住所があっても被扶養認定しないことを明確化する。来年4月の施行時点で入院中の患者が要件を満たせなくなった場合は、退院するまで被扶養者の資格を継続する。

厚労省は国内居住要件の導入に向け、保険者の準備期間を考慮して改正省令を8月に公布する予定。

例外的な認定対象として定めるのは、▽外国に留学する学生▽海外赴任に同行する家族▽海外赴任中に身分関係の変更により新たな同行家族とみなすことができる者▽観光・保養やボランティアなど就労以外の目的で一時的に日本から海外に渡航している者▽その他日本に生活の基礎があると認められる特別な事情があるとして保険者が判断する者─の5つ。運用上は留学、海外赴任への同行、就労目的以外の一時渡航をビザで確認し、赴任中に身分関係の変更があった場合は、出生や婚姻などの証明書類を提出してもらう。詳細は通知で示す。

除外対象に位置づけるのは、医療ツーリズムを想定した医療滞在ビザと、預貯金3千万円以上の富裕層向けのロングステイビザの2つ。いずれも全額自費診療を前提に発行されるもので、すでに国民健康保険は適用していない。国内の企業で働く被保険者の家族が来日する場合が該当し、実態としては極めて稀とみられる。

入院患者については、人道的配慮の観点から、国内居住要件によって入院期間中に被扶養者資格を喪失しないよう、経過措置を設ける。

保険者の実務に配慮
佐野副会長ら要望

健保連の佐野雅宏副会長は部会で、「健保組合の事務手続きが煩雑にならないように配慮をお願いする」と述べた。

連合の南部美智代副事務局長は保険者判断による例外認定について、保険者によって対応にバラツキが生じないように一定の基準を示すよう求めた。全国健康保険協会の安藤伸樹理事長も「保険者が現場の運用に困らないように明確な規定にして、判断に困るケースが生じた場合に、保険者の照会に速やかに回答するよう準備してほしい」と要望した。

厚労省保険局の安藤公一保険課長は、「きちんと実務が回ることが重要だと考えており、保険者間で不公平があってはいけないことも十分に認識している。企業や保険者の実態を聞いたうえで、できる限り公正なルールになるように考えていきたい」と述べた。

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