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健保ニュース 2019年6月中旬号

オンライン診療の指針見直し案まとまる
離島・へき地などで初診可能

厚生労働省の有識者検討会は10日、オンライン診療に関する指針の見直し案をおおむね了承した。初診からオンライン診療が認められる例外事項を明確にしたほか、医師と患者の本人確認の方法や第三者機関によるシステム認証などセキュリティ対策を強化した。厚労省が定める研修受講を必須化することも指針に盛り込んだ。来月メドに都道府県や医療関係者などに周知する。

オンライン診療は原則として再診に限られ、例外的に患者がすぐに適切な医療を受けられない状況で医師がオンライン診療の必要性を認めた場合や、治療によるリスクが極めて低い禁煙外来は、初診から可能とされている。しかし、利便性の観点で初診からオンライン診療を行う医療機関がある。

今回、例外に該当するものとして、離島やへき地といった医師が少ない地域で、医師の急病などにより患者の診療継続が困難となった場合に、2次医療圏内にある医療機関が初診からオンライン診療ができることを具体的に示した。診療継続が困難となった医療機関で対面診療を受けていた患者を対象に、診療の同意を得ることや、医療機関の間で事前に情報共有することが必要となる。

また、例外事項として緊急避妊について、地理的制約がある場合や、女性の健康に関する相談窓口などの専門機関に所属する医師が対面診療を困難と判断した場合、産婦人科医や厚労省指定の研修を受講した医師に限り、初診からオンライン診療することを認める。1錠のみの院外処方で、研修を受けた薬剤師による調剤を受け、薬剤師の面前で内服し、産婦人科医による直接の対面診療を約3週間後に受診することなどを条件とした。厚労省は今後、研修を受講した医師や薬剤師のリストを同省ホームページに掲載するほか、緊急避妊薬の処方に関する実態調査を適宜行う。

このほか、患者が主治医などと一緒にいる場合、離れたところにいる別の医師が患者の情報を十分に得ているときは、初診からオンライン診療を可能とした。

オンライン診療による処方の取り扱いも見直した。新たな疾患に対する医薬品の処方は、対面診療が原則だが、発症が容易に予測される症状で診療計画に記載している疾患に限り、在宅診療や離島の患者など速やかな受診が困難な場合にオンライン診療による新規処方を認める。

患者が看護師といる場合は、医師が患者の同意の下、あらかじめ作成した診療計画と訪問看護指示書にもとづき、看護師に診療の補助行為を指示することで、治療や検査ができることを明記した。患者が主治医などといる場合、情報通信機器を用いた遠隔からの高度な技術や専門性を持つ医師による手術や診察・診断などが可能なことも示した。手術が可能な疾患や患者の状態などの適用範囲は、今後、関係学会などが作成するガイドラインで示される。

セキュリティ対策では、医師のなりすまし防止のために、原則として顔写真付きの身分証明書などを医師が示すこととし、医療従事者の資格を証明できる電子証明書であるHPKIカードの使用を求める。また、医師と患者双方が身分確認書類を用いて互いに確認することを最低限遵守する事項に明記した。

適正なオンライン診療を促すため、来年度から医師に対して厚労省が指定する研修受講を義務化する。既にオンライン診療している医師は来年10月までに研修を受講する経過措置を設ける。

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