HOME > けんぽれんの刊行物 > 健保ニュース > 健保ニュース 2019年4月中旬号

健保ニュース 2019年4月中旬号

医師の働き方改革検討会が報告書
年間残業上限は原則960時間
地域医療確保、集中技能向上は1860時間

厚生労働省の「医師の働き方改革に関する検討会」(座長・岩村正彦東京大学大学院教授)は3月28日、報告書を取りまとめた。5年後から勤務医に適用する残業の年間上限を原則960時間とし、一定の条件を満たす限られた医療機関だけ特例的に年1860時間まで容認することを提言した。

月間の残業時間は、一般労働者と同様に休日労働を含めて原則100時間未満とするが、これが通年にならないように、通常の勤務医については年間上限を月平均80時間相当までに抑える。

ただし、医師不足のなかで地域医療を確保するために長時間労働にならざるを得ない場合と、研修医や高度な専門分野をめざす医師が集中的に技能を向上する必要がある場合は、面接指導・就業配慮の措置と連続勤務制限28時間、勤務間インターバル9時間確保、代償休息を義務づけたうえで、月平均155時間相当まで残業を認める。

このうち地域医療確保のための特例水準は、5年後に残る医師の需給ギャップに対応するためにやむを得ず設定するもので、「医師偏在を都道府県単位で2036年に解消する」との目標を踏まえ、規制導入から2回の医療計画期間が終了するまで12年間の暫定措置とする。

検討会では地域医療確保のための上限延長について、過重労働を懸念する声もあり、報告書には「医師の健康確保や労働時間短縮を求める立場から賛同できないとする意見があった」と明記した。

根本匠厚労相は3月29日の閣議後会見で、「地域医療確保暫定特例水準の1860時間は、あくまでも年間の時間外労働の上限時間であり、対象医療機関や対象の医師を限定したうえで、2035年度末を目標として960時間まで下げていくまでの暫定的な水準」との認識を示した。さらに、「この水準が適用される医療機関に対して、重点的に医師の労働時間短縮に必要な支援策を講じ、着実な労働時間の短縮を促していきたい」と述べた。

集中的技能向上のための特例水準には期限を設けず、将来的な縮減をめざす。

けんぽれんの刊行物
KENPOREN Publication

2019年
2018年
2017年
2016年
2015年
2014年
2013年
2012年
2011年
2010年

健康保険組合連合会

Copyright(c)2015 KENPOREN. National Federation of Health Insurance Societies. All rights reserved.