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離れて暮らす親のケア vol.38

NPO法人パオッコ理事長の太田差恵子さんが、親と離れて暮らす子の介護に関する悩みや不安について、事例を交えながら親のケアを考えていきます。

【コラム執筆】
NPO法人パオッコ
~離れて暮らす親のケアを考える会~
理事長 太田差恵子

ひとりっ子介護の孤独

親の介護をするとき、「どうしたらいいのだろう」という事態は次々訪れます。親の意思を確認できる状態であれば、なるべく親本人の判断を重視しますが、判断力が低下していることもあるでしょう。

ひとりっ子のF美さん。半年ほど前に母親は特別養護老人ホームに入居しました。順番待ちの空きがでたとの連絡を受けたとき喜べなかったそうです。自分の決断ひとつで、母親を住み慣れた自宅から施設に移すことになる…と。「『どうしよう』とか、『もう在宅は限界ね』とか話し合って決めることができれば気持ち的に楽だと思います。決断への責任が分担されるでしょ」とF美さん。母親の介護の度合いが増して目が離せない状況になってきたときも、「『きょうだいとローテーションを組んでいる』なんて聞くと羨ましくって。ひとりっ子は孤独です」。

とはいえ、きょうだいが居れば必ず負担の軽減につながるのでしょうか。介護に参加する意思を持たないきょうだいの存在は、何にも増してストレスとなるようです。「どうして、自分ひとりが介護を担わなければならないの」と。また、親のお金をどのように介護資金に充てていくかもひとりっ子なら自分次第。きょうだいがいれば、使い方でもめるケースも。

今さら、きょうだいの有無を考えたところで状況を変えることはできないのですから前向きに考えませんか。孤独だけれど、“自分流”に介護をできる。デメリットなのかメリットなのかは考え方次第です。ケアマネジャーなど専門職も居るのだから、決して1人ではありません。

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