かしこい患者になろう〜電話医療相談の現場から〜 By COML vol.120

「かしこい患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ「COML(コムル)」が、読者からの電話医療相談に丁寧に答えていきます。

【相談担当】
NPO法人ささえあい医療人権センター
COML(コムル) 山口 育子

高齢者の備え

相 談私(69歳・女性)は毎年、市の健診を受けているのですが、血圧や血糖値が少しだけ高いと指摘されます。ただ、受診したり精密検査を受けたりするほどの数値ではないとのことなので、内科に関するかかりつけ医は持っていません。このままの状態を維持できるように、食事や運動で健康を維持していければと思っています。それでも2年前に緑内障が見つかり、眼科は定期的に通院して、検査を受け、点眼薬を出してもらっています。

実は、私は一人暮らしで、身寄りがいないのです。両親は早くに亡くなっていますし、1人いた兄も5年前に亡くなり、兄嫁とはそれ以来疎遠になりました。ずっと独身で仕事をしてきたので、子どももいません。もし、この先、入院や手術が必要になった場合、保証人になったり、付き添ってくれたりする親族はいないのです。私のことをとてもよく理解してくれている友人はいますが、血縁関係ではないので、対象にならないと思いますし。

今は元気で、差し迫った問題ではありませんが、病気は突然発症することもあるだけに、年を追うごとに不安を感じるようになりました。私のような境遇の人間は、何をどのように準備しておけばいいのでしょうか。

コメント山口育子(COML)

最近いわゆる「2025年問題」がよく取り沙汰されていますが、10年後には3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上という時代がやってきます。そうすると、独居の高齢者や老老夫婦の世帯は今以上に増えるだけに、入院や手術で保証人や付き添える人がいないという患者さんの問題は深刻になってくると思います。

最近は、個人の価値観や家族の形態の変化によって、病気の説明を患者と一緒に受けたり、患者が意思表示できないときに代諾したりする“キーパーソン”と呼ばれる人が必ずしも親族とは限らなくなってきました。患者自身が明確にあらかじめ意思表示しておけば、親族以外を指名しても、受け入れられることが増えてきています。ですので、該当する友人がいらっしゃるのであれば、今のうちから想いを話して、引き受けてもらえるかどうか確認しておくことも準備の一つだと思います。

NPO法人ささえあい医療人権センターCOML(コムル)

「かしこい患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ

詳しくはCOMLホームページへ http://www.coml.gr.jp/

電話医療相談 電話06-6314-1652(月〜金曜日 9:00〜17:00 土曜日 9:00〜正午)

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