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健康コラム

離れて暮らす親のケア vol.23

NPO法人パオッコ理事長の太田差惠子さんが、親と離れて暮らす子の介護に関する悩みや不安について、事例を交えながら親のケアを考えていきます。

【コラム執筆】
NPO法人パオッコ
~離れて暮らす親のケアを考える会~
理事長 太田差惠子

趣味は継続しよう!

平日は仕事をして、週末は離れて暮らす親のところへ出かけて支援や介護…。そんな日常が続くと、心身共に疲れ果ててくるでしょう。

時間的にも厳しくなり、自分の大切にしてきた趣味をあきらめる、ということになりがちです。でも、できれば細々でも継続しませんか。

Iさん(50代・女性)はフルタイム勤務です。隣県で一人暮らしする母親が介護を必要とするようになってから、月に2度は週末を利用して帰省します。母親の具合が悪いと毎週末、入院したときは有給休暇を利用して平日も。母親の状態は一進一退であるものの、安定している時期もあります。「母の容態が落ち着いているときは、帰省の頻度を減らして旅行に出かけます。今夏は夫と台湾に行ってきました」とIさんはにっこり。母親の介護が始まった当時は、「もう大好きな旅行に行くこともできない」と落ち込みましたが、いつからか我慢はやめようと思ったのだとか。「仕事と母のことばかりだと辛くって。旅行に出かければ、また母に優しく接することができ、仕事も頑張れます」とIさん。「母には旅行に出かけることは言いません。でも、母の担当のケアマネジャーにはお話しして連絡がつくようにしておきます」。

介護はいつまで続くか分かりません。息切れしないためにも、我慢しすぎない。ずっと心配していれば良くなるなら、それも方法ですが、そうでもないなら自分の生活も大切にする。その方が、親も気持ちが楽なのではないでしょうか。

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