かしこい患者になろう〜電話医療相談の現場から〜 By COML vol.130

「かしこい患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ「COML(コムル)」が、読者からの電話医療相談に丁寧に答えていきます。

【相談担当】
NPO法人ささえあい医療人権センター
COML(コムル) 山口 育子

差額ベッド料のトラブル

相 談74歳の妻は20年近く膠原病を患っていて、地域でも比較的大きな病院で入退院を繰り返しています。その病院は、病院を建てかえたときから高い差額ベッド料を設定するようになり、入院すると経済的な負担がとても重くなって困っています。予定入院であれば「差額ベッド料のかからない大部屋を」とお願いできるのですが、時間外の緊急入院の場合は、ほぼ大部屋に空きがありません。そうすると、 1日2万円ぐらいする病室に入ることになるのです。いつもまず同意書の提出を求められるので、「サインしなければいけない書類だ」と思って、素直に提出してきました。

ところが先日、また妻が緊急入院することになり、今度は1日34,000円の病室しか空いていないと言われました。帰省していた娘が同行したのですが、「納得がいかない場合は同意書を出さないほうがいい」とアドバイスしてくれたので、同意書は保留にしました。すると、入院した直後から事務職員が頻繁に病室にやってきて、「ともかく同意書にサインしてください。サインさえしてくだされば、2万円台に金額を下げる交渉はできますから」と言うのです。何だか素直に聞けないのですが、こんな対応許されるのでしょうか。

コメント山口育子(COML)

差額ベッド料で最もトラブルに発展しがちなのが、緊急入院した際に「空きベッドがない」という理由で差額ベッド料の発生する病室を勧められる場合です。急に入院になって戸惑う家族のなかには、入院申込書をはじめとする複数の書類にサインを求められ、何にサインしたかわからないまま提出している人がいます。「空きベッドがない」「患者自身が感染症」「ほかの患者さんの迷惑になる」という場合は、同意書にサインして提出すると“契約”したことになり、支払う必要性が生じます。それだけに差額ベッド料のかからない病室への入院を望む場合は、あらかじめ希望を伝えて相談することが大切です。

差額ベッド料はその病室を希望した場合でも同意書は不可欠ですが、治療上の必要で入室する場合は同意書の提出を求めること自体ダメとされていますので、基本知識を知っていると急な入院も慌てずに済みます。

NPO法人ささえあい医療人権センターCOML(コムル)

「かしこい患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ

詳しくはCOMLホームページへ http://www.coml.gr.jp/

電話医療相談 電話06-6314-1652(月〜金曜日 9:00〜17:00 土曜日 9:00〜正午)

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