かしこい患者になろう〜電話医療相談の現場から〜 By COML vol.98

「かしこい患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ「COML(コムル)」が、読者からの電話医療相談に丁寧に答えていきます。

【相談担当】
NPO法人ささえあい医療人権センター
COML(コムル) 山口 育子

納得のいく結論を出すには

相 談私(69歳・女性)は2カ月前、便に血が混じっていることに気づき、近くのかかりつけにしているクリニックを受診しました。症状を伝えたところ、「一度大きな病院で詳しく検査を受けたほうがいい」と言われ、紹介状を書いてくれました。

紹介された病院では、すぐに予約を入れてくださり、大腸ファイバー検査を受けました。その結果、3センチもある大腸がんが見つかりました。医師からは、「かなり大きいので開腹しないと切除できませんが、どうしますか? 手術するなら急いだほうがいいですよ」と言われました。また、「肛門から30センチぐらいのところにあるがん」と言われたことも覚えていますが、あまりにも一方的な説明だったので、質問すら頭に浮かびませんでした。説明文書も渡されたのですが、帰宅して読んでも難しくて、何が書いてあるのか理解できません。

手術の日が決められ、一応入院予約の手続きもしてきました。しかし、その後、ある本で「がんは切ってはいけない」と書かれているのを読んで、さらに不安になってきたのです。理解できない不安と手術を受ける不安とが頭のなかで混乱しています。いったい、どうすればいいのでしょうか。

コメント山口育子(COML)

最近は病名も病状も“すべて伝える時代”になり、医師のなかには患者さんの心理状態におかまいなく、一方通行の説明をする人もいるようです。また、情報も氾濫していて、インターネット情報に惑わされたり、話題になっている本の刺激的な表現に不安になったりすることも少なくありません。

まずは、検査を受けた病院に十分理解できていないことを伝え、家族や知人など安心できる人と一緒に再度説明を求めてはいかがでしょうか。そのうえで、ほかの治療方法の選択肢を確認したい場合は、希望する医療機関でセカンドオピニオン(別の専門家の意見)を求めるという方法もあります。多くのセカンドオピニオン外来では紹介状と検査データを持参して受付をし、後日、専門医の意見を聴くというシステムです。保険が効かず自費の場合がほとんどですが、納得のいく結論を出すための1つの手段だと思います。

NPO法人ささえあい医療人権センターCOML(コムル)

「かしこい患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ

詳しくはCOMLホームページへ http://www.coml.gr.jp/

電話医療相談 電話06-6314-1652(月〜金曜日 9:00〜17:00 土曜日 9:00〜正午)

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