かしこい患者になろう〜電話医療相談の現場から〜 By COML vol.101

「かしこい患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ「COML(コムル)」が、読者からの電話医療相談に丁寧に答えていきます。

【相談担当】
NPO法人ささえあい医療人権センター
COML(コムル) 山口 育子

差額ベッド料の設定

相 談私(68歳・男性)は、若いころにスポーツで膝に負担をかけていたことが原因で、変形性膝関節症と診断されています。年々状態が悪化し、とうとうこのままでは膝関節がもたなくなり、膝に人工関節を入れる人工膝関節置換術が必要だと言われました。

手術を受けるなら、たくさんの手術を手がけている医療機関でと思い、インターネットでかなり調べました。その結果、ある整形外科専門クリニックで手術を受けることにしました。そのクリニックは入院設備のある診療所で、19床のベッドを備えているそうです。

先日、入院手続きをしてきたのですが、病室には個室、2人部屋、3人部屋の3種類があり、すべてに差額ベッド料が設定されていました。私がこれまでに入院したことのある大きな病院では、必ず差額ベッド料のかからない病室がありました。1日の差額ベッド料が、個室は2万円、2人部屋は1万円、3人部屋は5千円と聞いて、その場で決めることができずに帰ってきてしまいました。

病院ではなく、規模の小さな診療所の場合、このように全室、差額ベッド料の設定がなされているものなのでしょうか。入院すれば必ず請求されることが釈然としないのですが。

コメント山口育子(COML)

差額ベッド料は、基本的には全病床数の5割までであれば、個室から4人部屋まで設定することはできます。ですので、19床の診療所であれば、設定できるベッド数は9床までだと思います。ただ、5割を超えて設定する場合には、患者の療養に支障が起きない、差額ベッド料に対応できる常勤の相談員を配置、必要に応じて他の医療機関に紹介する体制を整えている、などの一定の条件があり、それらを満たしていることを地方厚生局に届け出、承認されている必要があります。その整形外科クリニックが承認を受けているかどうかは、直接確認してみてはどうでしょうか。

差額ベッド料を巡っては、この方のように同意書にサインする前に、迷ったときは保留にして確認することが大切です。同意書にサインすると、契約書にサインしたのと同じことになりますので、慎重な対応が患者側にも求められます。

NPO法人ささえあい医療人権センターCOML(コムル)

「かしこい患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ

詳しくはCOMLホームページへ http://www.coml.gr.jp/

電話医療相談 電話06-6314-1652(月〜金曜日 9:00〜17:00 土曜日 9:00〜正午)

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