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Dr.石川のちょっと健康相談 vol.13

テレビやラジオでおなじみの石川恭三先生(杏林大学名誉教授・医師)に日常生活に感じるちょっとした不調について解説していただきます。これを機に、自分のカラダに目をむけてみてはいかがでしょうか。

生活リズムが不眠を招く?!今月のテーマは、「眠れない、起きられない」です。

4月「眠れない、起きられない」

布団に入ってもなかなか眠れず、悶々として寝返りを繰り返しているうち夜が明けてしまったという人も少なくないでしょう。ごくたまに起こることなら、まあ、そんなこともあると受け止めてもいいのですが、それが何日も続くようなら一度かかりつけのお医者さんと相談してください。

私たちの脳の中(視交叉上核(しこうさじょうかく))には、睡眠や体温、血圧などの変動のリズムを整えている“体内時計”があります。朝、目覚めたときの太陽の光で体内時計のスタートボタンがオンになり、その時点から、決められたタイムスケジュールに従って全身の機能が動き始めます。そうなりますと、暗くなったら眠くなるというプログラムもスタートして、おおよそ15時間後に眠くなります。

朝の明るい光が目に入ってくるのが遅れれば、その遅れた時点からタイムスケジュールがスタートしますので、その遅れた時間だけ眠くなる時間も遅くなります。このタイムスケジュールのオンの時間の遅れが常態化すれば、“眠れない、起きられない”も常態化します。

そうならないためには、何より“早起き”が大切です。朝起きたら、たっぷりと朝の光をカラダに注いで、体内時計のスタートボタンをオンにすることです。そして昼間、運動をして全身の代謝をよくしておくことや、寝る前にぬるめの湯にゆっくりと浸かり、カラダを温めて気分をゆったりとすることや、夜は明る過ぎる部屋にはいないことなどを心がけましょう。

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