かしこい患者になろう〜患者の悩み相談室〜 By COML vol.8

「かしこい患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ「COML(コムル)」が、読者からの電話医療相談に丁寧に答えていきます。

【相談担当】
NPO法人ささえあい医療人権センター
COML(コムル) 山口 育子

差額ベッド料の支払いは必要?

相 談私(32歳・男性)は土曜日に友人と飲んでいて、疲れがたまっていたのに飲むペースが早かったからか、急性アルコール中毒で倒れてしまいました。朝、目が覚めたら病室にいて、何が起きたのか分からず、最初は混乱したのですが、看護師から状況を聞いて自分の置かれている状況をようやく理解しました。ただ、その病室は特別室で、「1日15,000円ですから、2日分の30,000円の請求になります」と言われ、「当院のルールで、急性アルコール中毒の患者さんは特別室に入っていただくのです」との説明に納得できませんでした。

看護師に「先生が、目覚めたら帰宅していいと言っています。ただ、今日は日曜日で会計ができないので、預かり金2万円を支払って帰ってください」と言われました。私が「今、手持ちのお金は2万円もありません」と言うと「それでは退院できません」と言われたのですが、無理やり退院してきました。

そもそも意識のない状態で運ばれたわけですから、何の説明もないまま特別室に入れられ、数時間の滞在に30,000円なんておかしいと思います。明日精算に行くのですが、言われるがまま特別室の代金も支払わないといけないのでしょうか。

コメント山口育子(COML)

「急性アルコール中毒の患者は特別室」と病院でルールを決めたとしても、その前に差額ベッド料に対する国のルールを守る必要があります。確認してみると、この相談者は意識がないまま入院したので、同意書の提出はしていないとのことでした。

保険で医療を受けているときに、自費として条件が合えば請求可能なのが差額ベッド料です。国の請求ルールには、医療機関が請求できない場合は、「同意書の提出を求めていない」「治療上の必要でその病室に入院した場合」と定められています。そのため、同意書を提出していないことを理由に、この請求は無効ではないかと訴えることができます。

ただ、「ほかに空きベッドがない」「ほかの患者の療養を妨げる」といった理由の場合は、医療機関の都合であっても、同意書を提出すると契約したとみなされ、支払う必要が生じることになります。同意にあたっては、理由や料金などをきちんと確認することが大切です。

NPO法人ささえあい医療人権センターCOML(コムル)

「かしこい患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ

詳しくはCOMLホームページへ http://www.coml.gr.jp/

電話医療相談 電話06-6314-1652(月〜金曜日 9:00〜17:00 土曜日 9:00〜正午)

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