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離れて暮らす親のケア vol.15

NPO法人パオッコ理事長の太田差恵子さんが、親と離れて暮らす子の介護に関する悩みや不安について、事例を交えながら親のケアを考えていきます。

【コラム執筆】
NPO法人パオッコ
~離れて暮らす親のケアを考える会~
理事長 太田差恵子

周囲からのプレッシャーには

親が風邪で寝込んでいると知っても、離れて暮らしているとすぐに様子を見にいくことは難しいものです。そんなとき、親の近所の人がのぞいてくれて助かった、という話を聞くことがあります。「遠くの親戚より近くの他人」という諺通りです。

しかし、ときには親の身近にいる人からプレッシャーをかけられることもあります。

Eさん(50代・男性)は東北地方出身です。父親が亡くなってから、母親はひとり暮らしをしています。Eさんの暮らす東京に越してくるように誘ったことはありますが、母親は「お父さんとの思い出のあるこの家で暮らしていく」と言いました。

ところが、先日、実家の近所に暮らす母親の従兄から呼び出され、「母親をひとりにしておく気か。おまえは長男だろう」と意見されたそうです。
「そう言われると、冷たいことをしているのかと罪悪感がわいてきます。しかし、母は東京に来ないと言っています。かといって、私が実家に戻るなんてできません」とEさんは途方に暮れます。

親子で話し合ったうえで「別居」の継続を決めたなら、その結論に自信を持ちましょう。親子のことに正解はありません。ただ、従兄にも悪気があるわけではなく善意からの助言です。言い返したり無視したりするのではなく、「ありがとうございます。もう少し様子を見ながら考えます。できるだけ帰省するようにします」とやんわりかわしてください。今後、助けてもらうこともあるかもしれないので、くれぐれも「余計なお世話です」などと言い返さないようにしましょう。

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