かしこい患者になろう〜電話医療相談の現場から〜 By COML vol.113

「かしこい患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ「COML(コムル)」が、読者からの電話医療相談に丁寧に答えていきます。

【相談担当】
NPO法人ささえあい医療人権センター
COML(コムル) 山口 育子

連絡ミスで手術が延期…釈然としません

相 談私(57歳・男性)は、以前から副鼻腔炎で近くの耳鼻科クリニックに通っていました。最近になって症状が悪化したため、ある病院を紹介されて、手術を受けることになりました。入院し、病室に落ち着くなり担当医がベッドサイドに慌てた様子でやってきました。そして、「あなたは血液を固まりにくくする薬を飲まれているので、手術の1週間ぐらい前から服用を中止してもらう必要があったのです。こんなことがないように二重三重のチェック体制を講じていたのに、見逃してしまいました。申し訳ありません。せっかく入院してもらいましたが、今回の入院では手術はできません」と言われたのです。きちんと謝罪はしてくださいましたが、1時間で退院となりました。

その病院で改めて手術の予定を入れると随分先になってしまうということだったので、別の病院を紹介してもらい、手術を受けることになりました。先日、紹介先の病院に行ったところ、改めて術前検査がおこなわれたのです。余分な費用がかかることに加え、予定通り手術ができなかったことで、職場に出した休暇届けを変更したり、仕事のスケジュールを調整したり……。手術は来週の予定なのですが、なんだか釈然としません。

コメント山口育子(COML)

相談者のお話を詳しく伺うと、手術目的で受診した段階で、クリニックからの紹介状を提出し、自らもこれまでの病歴を伝え、現在服用中の薬は持参して届け出たのだそうです。ところが完全に病院側の確認と連絡ミスで、入院直後に1週間前から薬(血液の抗凝固薬)を止めることを伝え忘れていることが判明したとのことでした。患者さんとすれば、準備万端整えて入院したのに、釈然としない気持ちになることはもっともだと思います。

ただ、このような場合、釈然としない気持ちを伝えるか伝えないかは、ご本人次第です。中には思いを吐き出すことで気持ちを治める方もいます。新たにかかった検査費用にしても、前の病院のミスだからと交渉して請求する方もいれば、自腹で払う方もいらっしゃいます。つまり、釈然としない気持ちを「どうしたいのか」を考え、ご自分の納得の基準を考えることが大切なのです。

NPO法人ささえあい医療人権センターCOML(コムル)

「かしこい患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ

詳しくはCOMLホームページへ http://www.coml.gr.jp/

電話医療相談 電話06-6314-1652(月〜金曜日 9:00〜17:00 土曜日 9:00〜正午)

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