かしこい患者になろう〜電話医療相談の現場から〜 By COML vol.137

「かしこい患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ「COML(コムル)」が、読者からの電話医療相談に丁寧に答えていきます。

【相談担当】
NPO法人ささえあい医療人権センター
COML(コムル) 山口 育子

治療ミスの休業補償を求めたい

相 談52歳の母親が、数日前に歯科で抜歯しました。ところが、その治療の途中で呼吸困難になり搬送されたのです。

歯科医院からの連絡を受けて、私(息子)は救急搬送された病院に駆けつけました。母はすでに救命処置は終わり、一命は取り留めてICUに入っていました。とりあえず安定しているので、いまはステロイドと抗生剤を点滴で入れていると病院のドクターから説明を受けました。

そして私の到着を待っていた歯科医から事情を聞いたのですが、抜歯の際、歯科医が治療に使っていたレーザーで口腔内を誤って傷つけたらしく、その傷から空気が入って気管が圧迫された状態になり、呼吸困難に陥ったのだそうです。その場で、病院での治療費はすべて負担しますと歯科医から言われました。

救急搬送から3日で一般病棟に移ることができ、あと1〜2週間程度の入院で退院できるだろうと言われています。落ち着いて考えてみると、歯科医が病院の入院費を支払ってくれるのは当然ですが、母は仕事を持っているので、休むことになった休業補償も求めたいと思っています。このような場合、どう交渉すればいいのでしょうか。

コメント山口育子(COML)

歯科治療中にまさか呼吸困難に陥るなんて想像もされなかったでしょうから、歯科医院からの連絡を受けて、さぞかし驚かれたことと思います。ともかく、いのちに別条がなかったのは何よりでした。COMLに寄せられたこれまでの相談のなかには、抜歯した傷口から空気が入ったり、細菌が入ったりして、全身状態に影響を及ぼしたという内容のものもありました。それだけに、口腔専門の歯科治療とあなどってはいけないと感じています。

歯科医は救急搬送に付き添い、そして非を認めているわけですから、直接の交渉は可能だと思います。まずは、患者さんご本人であるお母さんのお気持ちを確認し、誰が主体となって交渉するかを話し合うことが大切だと思います。そのうえで、具体的に何を要求したいかを考え、歯科医との冷静な話し合いを持って意向とその理由を伝えて交渉してみてはどうでしょうか。

NPO法人ささえあい医療人権センターCOML(コムル)

「かしこい患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ

詳しくはCOMLホームページへ http://www.coml.gr.jp/

電話医療相談 電話06-6314-1652(月〜金曜日 9:00〜17:00 土曜日 9:00〜正午)

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