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離れて暮らす親のケア vol.58

NPO法人パオッコ理事長の太田差恵子さんが、親と離れて暮らす子の介護に関する悩みや不安について、事例を交えながら親のケアを考えていきます。

【コラム執筆】
NPO法人パオッコ
~離れて暮らす親のケアを考える会~
理事長 太田差恵子

自分の親と配偶者の親が同時に倒れた

結婚している人は、将来的に、夫婦両者の親が同時期に倒れたらどうなるだろう……、と不安に感じているかもしれません。

都内で暮らすGさん(50代)の実家は愛知県、妻の実家は佐賀県です。梅雨のころ、Gさんの父親にガンが見つかり入院しました。実家のある愛知県内に弟はいるものの、彼も多忙を極めるため、何度か仕事を休んで病院に行きました。手術当日は、外せない業務があり、妻が仕事を休んで愛知へ。ところが、その数日後、今度は妻の母親が転倒し骨折したため、緊急入院しました。

「重なるときは、重なるのですね」とGさんは苦笑い。当時は、目の前が真っ暗になる感覚を覚え、とくに妻は「仕事、辞めなきゃならないかも」と言っていたそうです。妻の母親はひとり暮らしで、妻は一人っ子。夫婦間では「それぞれ、自分の親に専念しよう。仕事は続けよう」と話し合ったということです。

現在、Gさんの父親は実家に戻り、母親が主たる介護者となり、介護保険の居宅サービスを利用しながら生活。Gさんは月に1〜2回、週末を利用して帰省します。一方、妻の母親は退院後も車いすの生活となり、佐賀県内の有料老人ホームに入居しました。

妻も月に1回、様子をみるために佐賀に行きます。「早い段階で、妻と話し合ったことがよかったです。その条件下でできることをしています」とGさん。自分たちの置かれている状況を冷静に見つめ、何ができ、何ができないかを判断して行動に移すことが重要だといえそうです。

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