かしこい患者になろう〜患者の悩み相談室〜 By COML vol.11

「かしこい患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ「COML(コムル)」が、読者からの電話医療相談に丁寧に答えていきます。

【相談担当】
NPO法人ささえあい医療人権センター
COML(コムル) 山口 育子

術後の早期リハビリを勧めるには?

相 談71歳の夫は半年ぐらい前から胸に痛みを訴えるようになり、2カ月前に紹介された大学病院で心臓カテーテル検査を受けた結果、冠動脈の1本がかなり狭くなっていると分かりました。そこで、1週間前、心臓のバイパス手術を受けたのです。

これまで大きな病気を経験したことがない夫にとって今回の手術は「大変なこと」。手術後すぐに始まった早期リハビリテーションでベッドから降りるように言われても、「とてもそんな怖いことはできない」と拒み続けています。リハビリの必要性は医師から1度説明があったのですが、「いのちの鍵を握る心臓の手術を受けた」ことで頭がいっぱいで、何も考えられないようなのです。医師からは「手術は成功したので、これで天寿をまっとうできますよ」と説明されているのに、本人は自力で歩くことは無理で、車椅子生活になると決め込んでいます。

私はこれまで血管にステントを入れたり、頚髄の手術を受けたりしていますが、私のアドバイスには「お前の手術と心臓の手術では比較にならない」とリハビリの必要性を勧めても聞く耳を持たないのです。どうすれば分かってくれるでしょうか。

コメント山口育子(COML)

「一病息災」といいますが、約70年間病気と無縁の生活を送ってくると、心臓の手術を受けるということは決死の思いだったかもしれません。それに、「ベッドから降りても大丈夫」「自力で歩ける」と言われても、動けば何か恐ろしいことが起きるのではないかと漠然と不安を感じていらっしゃるのでしょう。そこは、1つひとつ「ここまでやっても問題ない」と実感しながら前に進むことが大切だと思います。

ただ、心臓の手術後の早期リハビリテーションの必要性はかねてよりいわれていることでもあります。そこで、医師や理学療法士などに夫の主張を伝え、専門家の観点からなぜ必要で、なぜ早期に動いても支障がないのか、むしろその方が回復に役立つことを説明してもらってはどうでしょうか。それらが十分理解できれば、リハビリをした方がプラスになると納得されるのではないかと思います。

NPO法人ささえあい医療人権センターCOML(コムル)

「かしこい患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ

詳しくはCOMLホームページへ http://www.coml.gr.jp/

電話医療相談 電話06-6314-1652(月〜金曜日 9:00〜17:00 土曜日 9:00〜正午)

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