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イキイキごはん

季節の食材を使った、簡単でおいしいお料理を、管理栄養士・食生活アドバイザー・調理師の堀 知佐子先生がご紹介します。

免疫力UP!いきいき旬ごはん vol.24

食材で春も福も呼び込もう!

鯛は「おめでたい」につながる縁起の良い魚として日本人が好きな魚の1つです。尾頭付きはとくに喜ばれ、おもてなし料理の定番ともいえます。

鯛は低カロリー高たんぱくで赤ちゃんの離乳食から高齢者までおいしく食べられる魚。皮の赤い色素はアスタキサンチンと呼ばれ強い抗酸化作用があり、活性酸素の働きを抑制するともいわれています。また、うま味成分であるイノシン酸やグルタミン酸を含み、時間が経過しても分解されにくく、味が落ちないところから「腐っても鯛」といわれるようになりました。

春の貝の代表ともいわれる蛤(はまぐり)は、海の中に溶けているミネラルやビタミンなどの栄養素を殻の中に閉じ込めた、栄養価が高い食材です。また、元々ペアであった貝以外とは合わないという夫婦和合の意味で縁起物とされています。

縁起の良い食材で、食卓に春も福も迎えましょう。

1人分 41.5kcal、塩分1.05g

蛤・・・2個
独活・・・6cm
昆布・・・3cm
水・・・300cc
酒・・・50cc
淡口しょうゆ・・・5cc
木の芽・・・少々
  • 蛤を砂だしする。
  • 独活は皮をむいて菖蒲(しょうぶ)の型に切る。
    皮は、きんぴらなどにできます。
  • 鍋に昆布・酒・水・蛤を入れて火にかけ、蛤が開いたら取り出し、身を外す。
  • [3]の鍋にしょうゆを入れて火を止め、器に蛤と独活を盛りつけて、木の芽を飾る。
 
春が旬の独活と蛤は「出会いもの」といわれ、料理の相性が良い食材です。蛤は加熱しすぎると硬くなりうま味が出てしまうため、開いたらすぐに取り出します。

1人分 474kcal、塩分1.1g

鯛・・・1尾(小さめで尾頭付き)
米・・・3合
水・・・3合
昆布・・・3cm
酒・・・60cc
淡口しょうゆ・・・20cc
木の芽(あれば)・・・適量
  • 鯛は鱗(うろこ)やえら、血合いをきれいに洗い流し、水けをしっかりとる。
    鱗は、新聞などで覆ってとると、あとの掃除がラク。
  • 土鍋に洗った米・水・酒・しょうゆ・昆布・1の鯛を入れて中火にかける。
  • 沸騰したら火を弱め、10分ほど加熱して火を止めて、10分蒸らす。
  • 鯛の骨を外し、よく混ぜて器によそう(あれば叩いた木の芽をのせる)。
    丸ごと炊くことで骨や皮からうま味が出て、少量の調味料でもおいしい!

堀 知佐子

堀 知佐子

管理栄養士・食生活アドバイザー・調理師。日本抗加齢医学会正会員。調理指導師協会会長。京料亭「菊乃井」を運営する株式会社菊の井・常務。また東京・千駄ヶ谷のレストラン「ル・リール」のオーナー兼シェフ。 調理師専門学校の講師を経て、大手食品会社、飲食店・中食事業のメニューアドバイスや食生活全般における指導・顧問などで活躍。著書に「毎日おいしいアンチエイジングクッキング 素材選びと調理法」(講談社)など。

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