イキイキごはん
季節の食材を使った、簡単でおいしいお料理を、料理研究家・川上文代先生がご紹介します。

新年あけまして、おめでとうございます。
干支の9番目となる申年は、草木が十分に伸び、実が熟して固まる時期ともいわれます。今まで努力してきたことが実を結ぶ素晴らしい年になればと祈念します。
さて、寒い冬には心身ともに温まる料理をいただきたいもの。サムゲタンは、鶏の中に詰め物をして煮込むだけの簡単な料理ですが、豪華に見え、おもてなしにも最適です。箸で崩れるくらいまで煮込んでとろっとおかゆのようになったもち米、鶏の骨から出る自然なうまみは何とも言えません。塩とこしょうのみで特別な調味料も要りませんが、滋味深い味わいで、熱々をフ~フ~しながらいただくと、からだの芯から温まります。
彩りよく歯ごたえのあるナムルや、パリっと揚がった春巻きは、お酒のお供や箸休めとして最適。野菜不足になりがちなお正月ですが、素材を生かしたナムルの味わいは、箸が止まらず、いくらでも食べてしまいそう! 心のこもった手料理で家族や友人をおもてなしして、新年から素敵に絆が深まればと思います。
1人分 291kcal、塩分3.1g

- もち米は洗って30分水につけてざるに上げ、水をきる。もち米にⒶを混ぜる。
- ひな鶏の内側に残った内臓や血を、キッチンペーパーで拭き取る。ひな鶏のお尻から①を半量詰める。お尻の穴をつまようじで止め、首の皮も同様に、背中に刺して止める。
- 鍋に水、酒、塩、こしょう、②の鶏を入れて火にかける。煮立ってきたらていねいにアクを取り、①の残りを加え、蓋をして弱火で2時間煮込む。
- つまようじを取り、あさつきを散らす。
1人分 142kcal、塩分1.8g

- [豆もやしのナムル]
- 豆もやしはひげ根を取って1分弱塩茹でし、ざるに広げて水けをきり、Ⓐで和える。
- [にんじんのナムル]
- にんじんは皮をむいて長さ5cmのせん切りにする。
- ①に塩をしてサラダ油で炒め、しんなりしたらⒷで和える。
- [ほうれん草のナムル]
- ほうれん草は塩茹でして水けを絞り、長さ5cmに切ってⒸで和える。
1人分 346kcal、塩分2.1g

- えびは分量外の片栗粉大さじ1と塩ひとつまみを手でまぶし、洗って水けをとる。Ⓐを加えて軽く揉みこむ。
- フライパンにサラダ油を熱し、強火でえびの表面を焼き、両面色づいたら取りだす。
- ②のフライパンにサラダ油を熱し、にんにく、しょうが、長ねぎを弱火で炒めて豆板醤を加え、香りが出たらたけのこを炒め、Ⓑを加えて混ぜ、沸騰したら②を戻し入れる。水溶き片栗粉で固めのとろみをつけ、ごま油で香りを付けて、冷ましておく。
- 春巻きの皮の両サイドと奥にのりを塗り、手前に③をのせて、手前から細長く巻く。180℃のサラダ油でこんがり色よく揚げ、皿に盛りつけ、水菜とプチトマトを添える。
- 春巻きの
巻き方 3辺の端1cmほどにのりを塗り、手前に棒状に具をのせて、1巻き目は具に皮を密着させて巻き、2巻き目からはふんわり巻いて、のりしろをしっかり押さえます。中身が飛び出ず、パリっと揚がります。
- ナムルは、
1種類ずつ
ていねいに
作ります - 茹で時間に注意! 豆もやしは、1%程度の塩を入れた湯で、約1分弱茹でます。茹で足らないと生臭く、茹ですぎると歯ごたえが無くなり、水に落とすと水っぽくなるため、ちようど良い歯ごたえでざるに上げ、温かいうちに調味します。
じっくり妙めて! にんじんは塩をしてじっくり妙めて甘みとうまみを引き出し、臭みが取れてしんなりしたら調味します。
たっぷりの湯で! ほうれん草はたっぷりの湯で1分ほど塩茹でしてアクを抜き、しっかり水けを絞って調味します。湯は豆もやしを茹でた同じ湯でOK。
栄養計算・高中智恵子
辻調理師専門学校卒業後、同校職員として12年間勤務。その間、フランスのリヨン校勤務、3つ星レストラン“ジョルジュブラン”での研修などを経験する。1996年渋谷に開設した「デリス・ド・キュイエール 川上文代料理教室」を拠点に、講演、雑誌、新聞などで活躍中。http://www.delice-dc.com/