イキイキごはん
季節の食材を使った、簡単でおいしいお料理を、料理研究家・川上文代先生がご紹介します。

これから寒い季節を迎えますが、冷え性などでお悩みの方には、加熱した「しょうが」が効果的です。しょうがを100℃以下の温度で加熱すると、より辛みの強い「ショウガオール」という成分が生じ、腹部の血行を促進してからだを芯から温めます。今回のレシピでは、しょうがを炊き込みご飯に入れたり、ぶり大根と共に煮込んで、ショウガオールを引き出し、からだを温める使い方をご紹介しています。冷たい北風でからだが冷えた日などに、ぜひ作ってみてください。からだの中からぽかぽかと温まるのが実感できますよ。
乾燥したしょうがは、香りは弱まりますが、はちみつと紅茶に入れてジンジャーティーにしたり、お風呂に入れるとからだが温まりますので、捨てずに使ってくださいね。食生活で血行を良くし、寒い季節を上手に乗り切りましょう!
1人分 448kcal、塩分2.5g、たんぱく質12.4g

- 米は洗ってザルに上げ、30分おく。舞茸は石づきを取ってほぐす。
- 鍋にⒶと大豆、舞茸、にんじんを入れて3分煮て火を止め、10分おく。
★具材を先に煮汁で煮ておくと、味がしみておいしくなり、野菜の旨みが凝縮した煮汁がご飯に広がります。 - 粗熱が取れたら米を加えて混ぜ、鍋蓋をして強火にかける。沸騰したら弱火にして10分炊き、火を止めてしょうがを全体に散らしたら10分蒸らす。器に盛り、三つ葉をあしらう。
1人分 500kcal、塩分3.4g、たんぱく質34.4g

- ぶりは3等分ずつに切り分け、全体に塩を振って魚の余分な水分と臭みを出して洗う。80℃のお湯で霜降りをしたら氷水に入れて魚の身を締める。冷めたら冷水の中でうろこや血合いなどを取る。
大根は皮をむいて2cmの輪切り、太い場合は半月切りにし、面取りして鍋に入れ、かぶるくらいの水と米を入れて弱火で煮る。大根に火が通ったら水で洗う。 - 鍋にⒶと①の大根、しょうがとねぎの青い部分を入れて10分煮る。ぶりを加えてアクを取り、落としぶたをして8分ほど煮込み、そのまま30分おく。器に盛り、白髪ねぎをのせる。
- ぶりの
霜降り とくに背の青い魚をそのまま煮ると、生臭みが残るため、塩をして魚の水分を出し、80℃以上の湯を通して霜降りすると表面に壁ができ、直接煮汁に生臭さが移らず、驚くくらい臭みが減ります。
- 大根の
下茹で - 大根臭さやアクを抜くためと、白く仕上げるため、米のとぎ汁や米を入れて一度下茹でしてから煮ます。最初から味が付いた煮汁で煮ると硬く締まり、やわらかくなりません。
栄養計算・高中智恵子
辻調理師専門学校卒業後、同校職員として12年間勤務。その間、フランスのリヨン校勤務、3つ星レストラン“ジョルジュブラン”での研修などを経験する。1996年渋谷に開設した「デリス・ド・キュイエール 川上文代料理教室」を拠点に、講演、雑誌、新聞などで活躍中。http://www.delice-dc.com/