イキイキごはん
季節の食材を使った、簡単でおいしいお料理を、料理研究家・川上文代先生がご紹介します。

鶏むね肉はパサつきやすく、料理に使う機会は少ないかもしれません。ですが、皮を取り除くと脂肪はわずか1.5%と低脂肪、鶏肉のたんぱく質は毎日の食事に欠かせない必須アミノ酸のバランスが良く、消化吸収率も95%と高くてヘルシーな優良肉です。また、ビタミンAやB群なども豊富で、皮膚炎や貧血、免疫力の低下や疲労回復にも効果が期待でき、夏の疲れを癒してくれます。
鶏むね肉のパサつき対策には、70℃くらいの低温で火を通したり、片栗粉をまぶすと効果的で、柔らかくてジューシーな味わいになりますよ。
一方いわしは、カルシウムとその吸収を助けるビタミンDの両方を含む優良食材!また、いわしの脂には脳細胞を活性化するDHAと、肝機能を高めるEPAが含まれており栄養満点です。
この優良食材で、残暑を乗り越えてくださいね。
1人分527kcal、塩分3.3g

- Ⓐを混ぜ合わせておく。鶏肉は1cm角に切り、片栗粉をまぶす。玉ねぎは縦に厚さ2〜3mmに切る。卵は割りほぐす。
- フライパンにⒶを入れて強火にかけ、煮立ったら鶏肉と玉ねぎをほぐしながら入れ、沸騰しない程度の弱火で2〜3分煮る。
- 溶いた卵の2/3量を全体に回しかけ、すぐに蓋をして弱火で1分30秒煮る。
- 蓋を取って三つ葉を散らし、残りの溶き卵を回し入れて蓋をし、表面が半熟状になったら火を止め、ご飯を盛った器にとり分ける。
1人分156kcal、塩分2.1g、ビタミaンD5.4μg

しめじは石づきを落として大きくほぐし、絹さやは筋を取って塩茹でする。いわしは、頭、内臓を取って洗い、水気を取る。手開きにして骨と皮を取り、5mm角の粗みじん切りにする。
★背骨を持ち上げながら指先で骨から身をこそ げると、大きな骨が背骨とともに抜けます。- いわしをまな板に広げてⒶをのせ、包丁で切り混ぜるようにたたき、片栗粉(分量外)を加えて全体を混ぜる。
- 鍋にだし汁とⒷ、しめじ、にんじんを入れて強火にかけ、沸騰したら弱火にする。②を手で団子状にして鍋に入れ、約3分煮る。アクが出てきたら取り除き、絹さやを加える。
- ここが
POINT! 鶏むね肉に片栗粉をまぶすと表面がでんぷんで覆われてパサつかず、つるんとした口当たりに。また、片栗粉の効果で、薄味でも鶏肉にしっかりと味が付き、旨みをより感じます。
栄養計算・高中智恵子
辻調理師専門学校卒業後、同校職員として12年間勤務。その間、フランスのリヨン校勤務、3つ星レストラン“ジョルジュブラン”での研修などを経験する。1996年渋谷に開設した「デリス・ド・キュイエール 川上文代料理教室」を拠点に、講演、雑誌、新聞などで活躍中。http://www.delice-dc.com/