イキイキごはん
季節の食材を使った、簡単でおいしいお料理を、料理研究家・川上文代先生がご紹介します。

夏は気温が高く、少し動いただけでも体力が奪われ、疲れやすくなります。また食欲が落ちて、エネルギー不足になることも。私は食いしん坊なため、食欲が落ちることなく1年を通してよく食べ、夏バテ知らずが自慢です。体力回復の睡眠&エネルギー源の食事は、本当に大切ですね!
今回のメニューは、暑い夏に最適な、冷やして食べてもおいしいラタトゥイユと、ハーブが香る豚肉のサルシッチャです。彩りあざやかな夏野菜でビタミンを補給して豚肉で疲労回復、元気いっぱい! ただし、ラタトゥイユを冷やし過ぎると内臓が冷えてからだも冷え、また野菜の旨みも損なわれるため、冷蔵庫で保存して室温に戻してからいただきましょう。太陽のめぐみをさんさんと浴びた夏野菜をたくさんからだに摂りいれて、旬の料理を楽しみましょう!
1人分498kcal、塩分1.4g、ビタミンB1 1.1mg

- ボウルにすべての材料を入れてよく練り合わせ、4等分にしてラップに取り、ソーセージ型に成型する。
- フライパンにオリーブ油を熱したら①を並べ、ときどき転がしながら全体をこんがりと、7〜8分焼く。
★サルシッチャの具材には、ソテーしたきのこ、サラミやレモンの皮のすりおろし、唐辛子(粉末)なども合います。
1人分219kcal、塩分0.7g

- パプリカはへたと種を取り、玉ねぎ、なす、トマト、ズッキーニとともに2cm角に切る。にんにくは芽を取り包丁でつぶす。なすは切ったら水に落としてアクを抜き、水気をとる。
- 鍋にオリーブ油とにんにくを熱し、香りが立ったら玉ねぎ、塩・こしょうを加えてじっくり炒め、トマト、トマトペーストを入れて蓋をし、弱火で軽く煮る。
- 別のフライパンにオリーブ油を熱し、パプリカ、なす、ズッキーニを、それぞれ塩・こしょうをしてじっくり炒め、鍋に加える。
- タイムを加えてざっくり混ぜ、蓋をして弱火で10分煮る。
- ラタトゥイユ
の鉄則 野菜は1種類ずつ塩・こしょうをしてじっくり炒め、少し焼き色が付くように香ばしく、甘みや旨みが出るまでソテーします。ここで下味をつけないと旨みが出にくくなります。野菜を炒めたら鍋で合わせて大きくひと混ぜし、軽く煮込みます。「煮込みすぎず、混ぜすぎず!」もおいしさのポイント。ちなみに、ラタトゥイユは南フランス料理で、混同しやすい「カポナータ」は、揚げたなすを甘酸っぱいトマトソースで煮込んだ南イタリア料理です。
栄養計算・高中智恵子
辻調理師専門学校卒業後、同校職員として12年間勤務。その間、フランスのリヨン校勤務、3つ星レストラン“ジョルジュブラン”での研修などを経験する。1996年渋谷に開設した「デリス・ド・キュイエール 川上文代料理教室」を拠点に、講演、雑誌、新聞などで活躍中。http://www.delice-dc.com/