イキイキごはん
季節の食材を使った、簡単でおいしいお料理を、料理研究家・川上文代先生がご紹介します。

冬の食べ物で思い浮かぶのは何でしょう。こたつに入りながら食べるミカン、湯豆腐、おでんなど、からだの温まる食べ物や場面を思い描かれるのではないでしょうか。
寒い時期は鍋を囲みながら会話を楽しんだり、時間のかかる根菜やお肉などをじっくり煮ながら、蒸気の向こうに食べる時の事を考えたりするだけでも、幸せな気分になります。
今回は、冬が旬の大根で“ふろふき大根”を紹介しています。お米を加えて茹でるのは、大根のエグミを米ぬか成分が吸収し、白く仕上げるため。また昆布はうま味を大根に移します。
寒い日にコトコト煮込む鍋から湯気が上がり、キッチンからのおいしい香りは、たまりません!愛情たっぷりの手料理で、寒い冬も心身ともに暖まってくださいね。
![大根・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10㎝
米・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小さじ1
昆布・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4㎝角
木の芽・・・・・・・・・・・適量(あれば)
[みそだれ(作りやすい分量)]
みそ・・・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ4
砂糖・だし汁・みりん・・・各大さじ3
酒・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ1
卵黄・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1個分](/health-column/cooking_shunmenu/images/vol_23/recipe_01.gif)
- 大根は長さ半分に切り、桂むきの要領で皮をむいて、隠し包丁を入れる。だしパックに昆布と米を入れる。
- 鍋に①の大根とだしパックを入れ、かぶるくらいの水を加えて沸騰したら蓋をし、竹串が刺さるまで弱火で約40分火を通す。
- 鍋にみそだれの材料を入れて混ぜ、弱火にかけて、ほどよい硬さになるまで練り混ぜる。
- ②を器に盛り、③のみそだれを適量かける。あれば木の芽を飾る。
- 隠し包丁の
入れ方 大根の火の通りをよくするため、裏側から半分の深さまで、縦に切り込みを入れます。表面の判が小さい・形の悪い方が裏側で下にして器に盛ります。

- わかさぎは牛乳に15分つける。春菊は軸から葉をつまみ、先端はそのまま手でちぎる。
- 塩と抹茶をよく混ぜ、抹茶塩を作る。
- 冷水にベーキングパウダーと小麦粉を合わせてふるい、箸で大きく混ぜて衣を作る。
- 春菊に打ち粉をはたき、③の衣をつけて170℃の油で音がしなくなるまで揚げる。
- わかさぎは水分をとり、打ち粉をはたいて③の衣をつけ、170℃の油で音がしなくなるまで3〜4分揚げる。揚げ油の温度を180℃に上げてカリッと揚げ、しっかり油をきる。
- 春菊とわかさぎを皿に盛り、抹茶塩を添える。
- ここが
ポイント! わかさぎは、使う前に15分ほど牛乳につけておくと、臭みがとれ、まろやかな牛乳のコクがついておいしくなります。
- 油の切り方
わかさぎは骨まで食べられるように長めに3〜4分よく揚げます。揚げたわかさぎの頭を下に向け、口から余分な油を吐き出すようにしっかり油をきります。
辻調理師専門学校卒業後、同校職員として12年間勤務。その間、フランスのリヨン校勤務、3つ星レストラン“ジョルジュブラン”での研修などを経験する。1996年渋谷に開設した「デリス・ド・キュイエール 川上文代料理教室」を拠点に、講演、雑誌、新聞などで活躍中。http://www.delice-dc.com/