イキイキごはん
季節の食材を使った、簡単でおいしいお料理を、料理研究家・川上文代先生がご紹介します。

中秋の名月には、ススキや月見団子をお供えし、月を愛でます。今年はまん丸なお月さまをイメージした、ふっくらジューシーハンバーグでお月見するのはいかがでしょう。
ハンバーグの肉だねを、いつもの小判型ではなく丸めて円形に形作り、付け合せを輪切りにするなど、この日の料理は、丸・マル・まる!レシピではズッキーニを半月切りにしていますが、もちろん輪切りにしてもOKです。
今回のハンバーグのレシピでは、鶏ミンチ肉を使い、えのき茸をたっぷり入れて、さっぱりヘルシーに仕上げました。食欲の秋到来に、つい食べ過ぎてしまっても、多少なら大丈夫。照りてりの煮汁がごはんとよく合い、箸がすすみます。
美しい月を愛でながら、丸づくしの料理に舌鼓、なんて遊び心で食事を楽しむのも良いですね。

- ズッキーニを厚さ3mmの半月に切り、約2分塩茹でしてざるに上げ、粗熱をとって、水気をきる(ポイント参照)。
- 白ごまを炒ってすり鉢ですりつぶし、(A)を入れて溶きのばす。(1)を加えて和える。
☆「炒りごま」を使う前に再度炒ると、風味がよくなります。
- ここが
ポイント! ズッキーニやいんげんなどを茹でた後、ざるに広げて、うちわで手早く仰いで冷ます※と、色良く、野菜のうま味も逃すことなく食べられます。
※ 「丘上げ」と言います。

- 玉ねぎをみじん切りにしてバターで炒め、冷ます。えのき茸は長さ2cmに切ってほぐす。にんじんは2mm幅の輪切りにし、エリンギは半分の長さに切り、手で裂く。
- (A)の材料をボウルに入れて混ぜ合わせる。手にサラダ油をつけて、肉だねを円形にする。
- フライパンにサラダ油とバターを熱し、にんじん、エリンギ、ハンバーグを入れて両面を香ばしく焼いて取り出す(ポイント参照)。
- (3)のフライパンに(B)を入れてよく混ぜ、沸騰しとろみがついたら弱火にし、取り出したにんじん、エリンギ、ハンバーグを加え、蓋をして約4分煮込み、ひっくり返してさらに約4分煮込む。
- 器に盛り付け、クレソンを添える。
- ここが
ポイント! ハンバーグを返すとき、手で肉だねを支えて返すと崩れません。またはフライパンのふちを使い、反動をつけて返しましょう。表面を焼いてから煮込むハンバーグは、香ばしさやうま味が煮汁に移り、ふっくらと柔らかく仕上がります。
辻調理師専門学校卒業後、同校職員として12年間勤務。その間、フランスのリヨン校勤務、3つ星レストラン“ジョルジュブラン”での研修などを経験する。1996年渋谷に開設した「デリス・ド・キュイエール 川上文代料理教室」を拠点に、講演、雑誌、新聞などで活躍中。http://www.delice-dc.com/