イキイキごはん
旬の食材を使った、簡単でおいしいお料理を、料理研究家・川上文代先生がご紹介します。

カブと餅の簡単メニュー3品
新年明けましておめでとうございます。
新たな1年をすこやかに暮らすためには、エネルギーの源となる食事は欠かせません。食材に感謝し、できるだけ手作りで心を込めて、美味しくいただきたいものです。私も昨年から始めたサイクリングや山登りで、自然に触れながら運動と食事をバランスよく摂取し、健康で元気に乗り切りたいと思います。
さて、お正月といえば「お餅」ですが、関西では丸餅、関東では角餅が一般的です。お雑煮は京都では白味噌、関東は醤油など地域によってさまざまです。
私は大の餅好きで、1年を通してよく食します。お雑煮はもちろん、お餅をゴマ油で焼いてキムチをのせて海苔で巻いたり、小さく切った餅を焼いてポタージュやリゾットに入れたりしていただきます。また、お正月飾りの鏡餅などは、細かくして乾燥させてから油で揚げて、あられにしても美味しいですよ。みなさんも、いろいろなお餅料理にチャレンジしてみてください。
カブは1月がもっとも美味しい時期とされ、とれたてのカブは、そのまま食べても甘くて柔らかく、小ぶりで新鮮なものは、皮や茎ごと食べられます。
カブの葉はスズナと呼ばれ春の七草にも入っています。七草とは、「セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ」のことで、お正月で疲れた胃を休め、野菜が乏しい冬場に不足しがちな栄養素を補うために、1月7日に七草粥を食べるとされています。
豪華なお正月料理でたっぷりと英気を養い、カブなどの旬の食材をとりいれて健康を意識した食生活の始まりにしましょう。

- 米は洗って鍋に入れ、分量の水に1時間浸しておく。七草は食べやすい大きさに切る。
- 鍋を火にかけ、沸騰したら時々混ぜながら弱火で40分炊く。塩、七草、こんがりと焼いた餅を加える。

- カブはよく洗い、くし切りにする。餅は縦半分に切り、舞茸は大きめにほぐしておく。
- フライパンにサラダ油を熱し、カブ、餅、舞茸を焼き色がつくまで引っくり返しながら、全面をこんがり焼いて皿に盛る。
- (A)を(2)のフライパンに入れて、軽くとろみがつくまで煮詰め、(2)にかける。
- ここが
ポイント! お好みで、サラダ油をバターに変えて焼くと、黄金色に焼けます。また、オリーブ油やゴマ油で焼けば、風味の変化が楽しめます。

- カブの器を作る(ポイント参照)
- えびは背わたを取ってゆで、殻をむく。ゆずの皮を1cm四方に薄くそぎ、へぎゆずにする。
- (A)に(1)の器と蓋を加えて火を通す。煮汁ごと冷まし、器と蓋を取り出して水気をきる。
- 卵を溶き、(3)の煮汁80mlを加え泡立たないようにゆっくりまぜ合わせ、ざるを使って漉す。
- 器に(4)を注ぎ、えびをのせ、蒸し器で15〜20分弱火で蒸す。
- 仕上げにゆずの皮をのせる。
- ここが
ポイント! カブの茎を2〜3cm残して切り、皮をむいて、実の上から1cm位のところを切って蓋にします。茎の間にたまっている砂などは、竹串などを使って落としましょう。スプーンなどで厚さ1cm程残してくり抜き、器にします。くり抜いた実は、味噌汁や浅漬けなどにして美味しくいただきましょう。

- カブの葉は刻み、実は皮をむいて縦半分に切って薄切りにする。
- ゆずの皮としょうがを千切りにする。
- ビニール袋に全ての材料を入れてよくもむ。30分置いて、再びもんで、味や香りを全体につける。
辻調理師専門学校卒業後、同校職員として12年間勤務。その間、フランスのリヨン校勤務、3つ星レストラン“ジョルジュブラン”での研修などを経験する。1996年渋谷に開設した「デリス・ド・キュイエール 川上文代料理教室」を拠点に、講演、雑誌、新聞などで活躍中。http://www.delice-dc.com/