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イキイキごはん

季節の食材を使った、簡単でおいしいお料理を、管理栄養士・食生活アドバイザー・調理師の堀 知佐子先生がご紹介します。

明日も元気に!いきいき旬ごはん vol.23

春を迎える季節の料理

節分とは「季節の分かれ目」という意味があり、『立春』(2月4日ごろ)の前日をいいます。昔、冬から春になるのを1年の始まりと考えており、 今でいう大みそかのように、「1年の最後の日」「明日から新しい年」などと特別な日と捉えられていました。新年を迎えるにあたり、邪気を払うための行事の1つが豆まきです。

今月は節分にちなんだ豆とイワシの稚魚、立春にちなんだ梅を使った料理を紹介します。鶏の梅昆布煮は、鶏肉にしっかりと焼き色を付けることで味と照りが付きます。弱火でじっくりがポイントです。大豆の当座煮は、大豆にえくぼくらいの焼き色を付けるのがポイント。焦げてしまうと味が苦くなるため、こちらも弱火でじっくり焼き色を付けます。焼き色を付けたら、あとは水と具材、調味料を入れて水分がなくなるまで煮るだけ。大豆の水戻しも下ゆでもいらない簡単な大豆料理です。

1人分203kcal、塩分2.0g

鶏手羽先・・・6本
水・・・200㏄
酒・・・200㏄
昆布・・・5g
梅干し・・・3個
小ネギ・・・少々
  • 鶏手羽先はフォークなどで皮目を刺して穴をあけ、フライパンに入れて弱火で両面に焼き色が付くまで焼く。
  • 昆布は1cm角に切る。
  • 鍋に水・酒・昆布・ほぐした梅干しと種、[1]の鶏手羽先を入れて火にかける。
  • 沸騰したら火を弱め、水分がほぼなくなるまで煮込み、器に盛りつけて刻んだ小ネギを振る。
 
梅干しの種からも味が出るため、種も一緒に煮込みます。煮汁が対流するくらいの火加減で煮込むと照りが付き、おいしそうに見えます。

全量で492kcal、塩分304g

大豆・・・100g
ちりめんじゃこ・・・20g
ニンジン・・・1/4本(40g)
昆布・・・5g
しょうゆ・・・小さじ2
水・・・400㏄
  • 大豆をフライパンに入れて弱火で焼き色が付くまでいり上げる。
    ★焦がさないように、弱火でじっくりと焼き色を付ける。
  • ニンジンは7mm角、昆布は5mm角に切る。
  • [1]に水とちりめんじゃこ・昆布・ニンジン・しょうゆを入れて弱火にかけ、水分がなくなるまで煮上げる。
  • [3]を器に入れ、冷めたら冷蔵庫で保存する。
 
「当座煮」とは、しょうゆや酒などで濃いめに煮上げた料理のことで、当分の間保存がきくことからこの名があります。佃煮ほどではないですが、冷蔵庫で1週間ほど保存ができます。まとめて作り、常備菜としてお弁当などに役立ちます。

堀 知佐子

堀 知佐子

管理栄養士・食生活アドバイザー・調理師。日本抗加齢医学会正会員。調理指導師協会会長。京料亭「菊乃井」を運営する株式会社菊の井・常務。また東京・千駄ヶ谷のレストラン「ル・リール」のオーナー兼シェフ。 調理師専門学校の講師を経て、大手食品会社、飲食店・中食事業のメニューアドバイスや食生活全般における指導・顧問などで活躍。著書に「毎日おいしいアンチエイジングクッキング 素材選びと調理法」(講談社)など。

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