イキイキごはん
季節の食材を使った、簡単でおいしいお料理を、管理栄養士・食生活アドバイザー・調理師の堀 知佐子先生がご紹介します。

鶏肉は部位によって栄養価が変わります。鶏もも肉はうま味が強く、鉄分やビタミンB群を多く含みます。皮の脂のカロリーが気になる人も、皮目をじっくりと焼くことで余分な脂が落ち、鶏の臭みも抜けてさっぱりといただけます。
今回はポリ袋で鶏もも肉を漬け込んだ、タンドリーチキン風をご紹介します。漬け汁のおろし玉ねぎには、腸内細菌である善玉菌のえさとなる「オリゴ糖」が含まれているため、ヨーグルトと合わせることでより腸内環境を整えます。漬け汁に加えるカレー粉の黄色い色素であるターメリックは、ポリフェノールの一種「クルクミン」を含みます。クルクミンは以前から認知症予防や記憶力向上に効果的とされており、「ブレインフーズ」と呼ばれています。さらに肝機能を助ける働きもあるとされ、料理のアクセントなどに使うとその香りの良さに食欲も増進し、栄養効果の高い料理になります。
1人分154kcal、塩分0.6g

- 干ししいたけをおろし金ですりおろす。シメジは石づきを外してみじん切りにし、玉ねぎもみじん切りにする。
- 鍋にオリーブ油、[1]を入れ、玉ねぎに火が通るまで炒めて牛乳とローリエを入れ、約15分煮込む。
- [2]をミキサーに入れてよくかき混ぜたら、再度鍋に入れて泡立て器でよく泡立てる。器に盛りつけ、セルフィーユを飾る。
干ししいたけをそのまますりおろすため、水で戻す手間が省けます。意外ですが香りも残ります。
1人分320kcal、塩分1.1g

- ビニール袋にすりおろした玉ねぎ1/4個分とⒶ、鶏肉を入れて空気を抜き、口を縛り30分以上おく。
- 残りの玉ねぎをくし切りにして耐熱容器に入れ、ラップをしてレンジにかける(600w1分)。温かいうちに酢としょうゆに合わせておく。
- [1]の鶏肉を180℃のオーブンで20分間焼き上げ、食べやすい大きさに切る。パセリを振った[2]とともに皿に盛りつける。
- シメジをじっくり炒めると、うま味がより強くなります。シメジも玉ねぎも弱火でじっくりがポイント。
管理栄養士・食生活アドバイザー・調理師。日本抗加齢医学会正会員。調理指導師協会会長。京料亭「菊乃井」を運営する株式会社菊の井・常務。また東京・千駄ヶ谷のレストラン「ル・リール」のオーナー兼シェフ。 調理師専門学校の講師を経て、大手食品会社、飲食店・中食事業のメニューアドバイスや食生活全般における指導・顧問などで活躍。著書に「毎日おいしいアンチエイジングクッキング 素材選びと調理法」(講談社)など。