イキイキごはん
季節の食材を使った、簡単でおいしいお料理を、管理栄養士・食生活アドバイザー・調理師の堀 知佐子先生がご紹介します。

「もち麦」は食物繊維が豊富で腸内環境を整える優秀食材。もち麦に多く含まれる食物繊維の中でも、「大麦β–グルカン」という水溶性食物繊維は糖質の吸収を抑え、血糖値の急上昇を防ぎます。β–グルカンは水分を吸収してゼリー状に固まる性質を持っており、胃の中の食べ物を包んで消化器官をゆっくりと移動するため、糖質の吸収が緩やかになります。また血液中の総コレステロール値と悪玉(LDL)コレステロール値を下げ、血中コレステロールを正常化させる機能もあることが確認されています。食感がよく食べ応えがあり、腹持ちもよくて体重が気になる方にもおすすめです。
トマトと卵のスープはだしを使わず水で仕立てました。トマトはグルタミン酸を豊富に含むため、煮込むとうま味が広がり、玉ねぎとじっくり炒めることで甘みが増してトマトの酸味が抜けます。さっぱりとした夏においしいスープです。
1人分95kcal、塩分1.0g

- ミニトマトはへたを取り、半分に切る。
- 鍋にごま油を敷き、[1]と玉ねぎ・鷹の爪を入れ、弱火で炒める。
- 全体に油が回ったら水を入れ、強火にする。
- [3]が沸騰したら、しょうゆと溶き卵を流し入れて火を止める。
- 器に盛り付け、刻んだパクチーとゴマを振る。
1人分419kcal、塩分2.1g

- 多めの水を沸騰させ、もち麦が柔らかくなるまでゆで、陸上げする。
- ねぎと生姜はみじん切り、豆腐はひし形に切る。
★縦に切ってから斜めに切るとひし形に! - フライパンにごま油を敷き、[2]と豆板醤・豚肉を入れて火が通るまで炒める。
- [3]にⒶを入れてひと煮立ちしたら豆腐と[1]を入れ2分ほど煮込み、水溶き片栗粉でとろみをつける。
- 器に盛り付け、粉山椒・一味唐辛子・刻んだ万能ねぎを振る。
もち麦は分量の最低5倍以上のたっぷりのお湯でゆで、水にさらさず使う。
管理栄養士・食生活アドバイザー・調理師。日本抗加齢医学会正会員。調理指導師協会会長。京料亭「菊乃井」を運営する株式会社菊の井・常務。また東京・千駄ヶ谷のレストラン「ル・リール」のオーナー兼シェフ。 調理師専門学校の講師を経て、大手食品会社、飲食店・中食事業のメニューアドバイスや食生活全般における指導・顧問などで活躍。著書に「毎日おいしいアンチエイジングクッキング 素材選びと調理法」(講談社)など。