イキイキごはん
季節の食材を使った、簡単でおいしいお料理を、管理栄養士・食生活アドバイザー・調理師の堀 知佐子先生がご紹介します。

「魚を食べるとからだに良い」ことは有名な話ですが、特にイワシの健康効果には目を見張るものがあります。イワシは、高血圧や動脈硬化などの生活習慣病の予防が期待できるDHAとEPAの両方をバランス良く含んでおり、さらにカルシウムやビタミンDを含みます。ビタミンDには血糖値を下げるインスリンの分泌を促す作用があるため、糖尿病の予防に効果があります。また、カルシウムやリンの吸収を促進し骨を強化する効能もあります。さらに成長ホルモンにも関わるビタミンなので、成長期から高齢者まで積極的に取りたい食材です。
揚げ衣に使ったアーモンドやゴマなどのナッツ類は、抗酸化作用のあるビタミンEを含みます。すりおろして衣にした、煮物が定番の高野豆腐はカルシウムや鉄分を多く含む優秀な食品です。少しの工夫でおいしく健康的な料理になります。安価なイワシでお財布にもやさしい健康料理はいかがでしょう。
1人分121kcal、塩分0.8g

- 大根は皮をむき、長さ5cmのマッチ棒状に切る。
- 油揚げは千切りにしフライパンでカリカリになるまで弱火で焼く。
- かいわれ大根は1/3等分に切る。
- オリーブ油・酢・みそを合わせてドレッシングを作る。
- 皿に[1]〜[3]とかつお節を盛り付け、[4]をかける。
1人分385kcal、塩分0.8g
![イワシ・・・3尾
塩・小麦粉・・・少々
卵(溶きほぐす)・・・1個
オリーブ油・・・大さじ2
[揚げ衣]
スライスアーモンド・・・10g
高野豆腐・・・1/2個
粉チーズ・・・5g
刻みパセリ・・・少々
黒ゴマ・・・10g
[つけ合わせ]
アスパラガス、ミニトマト、マヨネーズ](../images/vol_15/recipe_02.gif)
- イワシは頭と内臓を取り、三枚におろして腹骨を外す。
- 高野豆腐はすりおろし、粉チーズとパセリを合わせておく。
- イワシに薄く塩を振り、小麦粉・卵をつけ、2枚ずつそれぞれアーモンド、[2]、黒ゴマをまぶす。
- フライパンにオリーブ油を入れ[3]を並べて焼き色がつくまで焼き、裏返して火が通るまで焼く。
- [4]を皿に盛りつけ、ゆでたアスパラガスと焼いたミニトマト、マヨネーズを添える。
- 香り良いみそドレッシングはアブラナ科の野菜と相性がよく、さっぱりといただけます。
アブラナ科の野菜…大根やキャベツ、ブロッコリー、小松菜など。
管理栄養士・食生活アドバイザー・調理師。日本抗加齢医学会正会員。調理指導師協会会長。京料亭「菊乃井」を運営する株式会社菊の井・常務。また東京・千駄ヶ谷のレストラン「ル・リール」のオーナー兼シェフ。 調理師専門学校の講師を経て、大手食品会社、飲食店・中食事業のメニューアドバイスや食生活全般における指導・顧問などで活躍。著書に「毎日おいしいアンチエイジングクッキング 素材選びと調理法」(講談社)など。