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イキイキごはん

季節の食材を使った、簡単でおいしいお料理を、管理栄養士・食生活アドバイザー・調理師の堀 知佐子先生がご紹介します。

明日も元気に!いきいき旬ごはん vol.9

元気な胃腸を取り戻す豚肉とスパイスと冬野菜

忘年会などで胃腸に負担をかける季節です。今回のお料理は、スタミナUPの豚肉に胃腸を整える作用などがあるスパイスを効かせました。

豚肉は意外と低カロリーで、糖質の代謝に必要なビタミンB1を豊富に含みます。ビタミンB1はスタミナ源となる重要な栄養素。豚肉100gで1日に必要な量を満たすことができます。しかも加熱しても壊れにくく、体内での吸収効率に優れています。ほかにも成長を促進するビタミンB2や、体を構成し代謝を調節する働きがあるカリウム、リン、イオウなどのミネラルも含んでいます。

豚肉に刺すクローブは和名では「丁子」といい、強い香りを持つスパイスです。そのため、肉の臭み消しとして料理に使われます。抗酸化作用や胃腸の調子を整えたり、消化を促す働きもあります。付け合わせのカブや白菜にも胃腸を整える作用があります。弱った胃腸を整えて、新年を元気に迎えましょう。

1人分(1/8本)132kcal、塩分ほぼ0g

Ⓐ 無塩バター(常温に)・・・50g
  グラニュー糖・・・50g
  塩・・・少々
全卵・・・1個
アーモンドプードル・・・10g
粉糖・・・少々
Ⓑ 薄力粉・・・35g
  ココア・・・10g
Ⓒ オレンジピール(刻む)・・・30g
  カカオ70%チョコレート(刻む)・・・40g
  • Ⓐをボウルに入れて泡立て器ですりまぜる。
  • [1]に全卵を2〜3回に分けて加え、アーモンドプードルを加える。Ⓑも2〜3回に分けて加える。
  • [2]にⒸを加えてゴムべらでさっくりあえる。
  • 生地を型に入れ180℃に予熱したオーブンで25〜30分焼く。仕上げにオレンジピール・粉糖を振る。

1人分185kcal、塩分1.9g

豚肩ロース・・・250g
クローブ・・・3〜4本
Ⓐ 酒・・・200㏄
  水・・・300㏄
  しょうゆ・・・20㏄
  砂糖・・・大さじ2
カブ(くし切り)・・・1個
白菜(芯付き)・・・100g
ブロッコリー(小房分け)・・・40g
しめじ・・・1/2株
タイム・ローズマリー・・・各1本
オリーブ油・・・小さじ1
塩・こしょう・・・少々
たこ糸
  • 豚肉にクローブを刺し、糸で同じ太さに巻く。
  • フライパンで[1]の表面に焼き色を付ける。
  • 鍋にⒶを入れて火にかけ、沸騰したら豚肉を入れ沸騰を保って20分煮てそのまま冷ます。
  • フライパンにオリーブ油をひき、野菜とハーブを入れて蓋をし、約3分蒸し焼きにして塩・こしょうを振る。
  • [3]の煮汁を鍋に入れ、とろみがつくまで煮詰める。
  • 切り出した豚肉と[4]を盛りつけ、[5]をかける。
 
豚肉の表面をまんべんなく焼き色が付くまで焼くと、照りが付きます。肉を巻くたこ糸は、 ネット(網)のものもあります。

堀 知佐子

堀 知佐子

管理栄養士・食生活アドバイザー・調理師。日本抗加齢医学会正会員。調理指導師協会会長。京料亭「菊乃井」を運営する株式会社菊の井・常務。また東京・千駄ヶ谷のレストラン「ル・リール」のオーナー兼シェフ。 調理師専門学校の講師を経て、大手食品会社、飲食店・中食事業のメニューアドバイスや食生活全般における指導・顧問などで活躍。著書に「毎日おいしいアンチエイジングクッキング 素材選びと調理法」(講談社)など。

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