イキイキごはん
季節の食材を使った、簡単でおいしいお料理を、管理栄養士・食生活アドバイザー・調理師の堀 知佐子先生がご紹介します。

「海のミルク」といわれるほど栄養価の高い牡蠣は、ミルク以上にミネラルやビタミンを含みます。また、食材の中でも牡蠣は抗酸化酵素の原料になる亜鉛を最も多く含み、味覚を正常に保つ効能や、遺伝子情報の伝達をスムーズに行うなど、からだをサポートしてくれる働きがあります。ほかにも、鉄分・銅・ビタミンB12などの栄養素も豊富に含み、まるで栄養の玉手箱のようです。
鉄分はヘモグロビンの構成成分となり、貧血を予防する効能が期待できます。銅は鉄分の吸収を助ける働きがあり、ビタミンB12はヘモグロビンが合成されるのを助ける補酵素となるため、こちらも貧血の予防に適した栄養素です。
さらに、牡蠣はタウリンを豊富に含みます。からだの細胞を正常に保つ効能や、肝臓を正常にする効果、コレステロールや血圧を下げる効果などがあり、生活習慣病が気になる人にもおすすめの食材です。
1人分 159kcal、塩分2.9g

- 牡蠣は殻から外し、よく洗って水気を切る。
- ねぎ・生姜はみじん切りにし、豆板醤・ごま油・しょうゆ・パン粉を合わせておく。
- 洗った牡蠣を殻に戻し、小麦粉を振って[2]をのせ、オーブントースターで約5分焼く。
- 焼きあがったら皿に盛りつけ、刻んだ小ねぎを振る。
牡蠣の平らな面を上にして、ナイフを上殻に沿って差し込み、真ん中の貝柱を切ると殻が開きます。
1人分74kcal 、塩分2.2g

- 酢・しょうゆ・水・砂糖を鍋に入れてよく混ぜ、火にかけて砂糖が溶けたら火を止める。
- ごぼう・にんじんは拍子木に切る。れんこんは厚さ1cmのいちょう切りにする。いんげんはゆでて半分に切る。
- 鍋にごぼう・にんじん・れんこんと、かぶるくらいの水(分量外)を入れて火にかけ、沸騰したら陸上げし、[1]につけこみ、冷めたら冷蔵庫に入れる。
- [3]を盛りつけていんげんをあしらい、ごまを振る。
根菜は食物繊維が豊富で火が通りにくいため、水からゆでると食感が残り、香り良く仕上がります。
管理栄養士・食生活アドバイザー・調理師。日本抗加齢医学会正会員。調理指導師協会会長。京料亭「菊乃井」を運営する株式会社菊の井・常務。また東京・千駄ヶ谷のレストラン「ル・リール」のオーナー兼シェフ。 調理師専門学校の講師を経て、大手食品会社、飲食店・中食事業のメニューアドバイスや食生活全般における指導・顧問などで活躍。著書に「毎日おいしいアンチエイジングクッキング 素材選びと調理法」(講談社)など。