イキイキごはん
季節の食材を使った、簡単でおいしいお料理を、管理栄養士・食生活アドバイザー・調理師の堀 知佐子先生がご紹介します。

一年中売られている椎茸や舞茸ですが旬は秋です。きのこ類のうまみ成分は「グアニル酸」という核酸由来のもの。昆布のもつグルタミン酸を一緒に取ると、うまみが13倍にもなるといわれています。うまみが強いと調味料が少なくてもおいしく感じ、減塩にもつながります。また、きのこは低カロリーで食物繊維を多く含む健康食材として知られていますが、じつは骨の成長に関わるビタミンDや代謝に関わるビタミンB群、免疫力を高めるβグルカンも含み、栄養満点なのです。
ペペロンチーノの正式名は「アーリ・オーリオ・ペペロンチーノ」。アーリはにんにく、オーリオはオリーブ油、ペペロンチーノは鷹の爪を意味します。この3つの素材をソースに生かしたスパゲティーに、旬のきのこをたっぷり合わせました。にんにくの香りにきのこのうまみ、シンプルながらも栄養豊富で元気になるメニューです。
1人分 469kcal、塩分1.2g

- 昆布を細かく刻み、水15cc(分量外)につける。
- きのこは石突きを取り、食べやすい大きさに切る。
- フライパンにⒶを入れて弱火で炒め、[1・2]、しょうゆを入れる。
- 表示通りゆでたスパゲティーとゆで汁を入れてよくなじませ、器に盛りつけてチーズとパセリを振る。
1人分 187kcal、塩分0.4g

- パプリカを真っ黒になるまで網で焼き、水に落として皮をむく。だし汁と淡口しょうゆを入れた鍋に入れて火にかけ、ひと煮立ちしたら火を止める。パプリカを取り出し、煮汁に粉ゼラチンを入れて混ぜ、タッパーに移して粗熱を取り、冷やす。
- かぼちゃは皮をむき2cm角に切って鍋に入れ、水・ローリエも加えて弱火にかける。南瓜に火が通ったら火を止め、ローリエを取り除く。
- [2]とパプリカをミキサーに入れてピュレ状にする。
- [3]と牛乳を鍋に入れて火にかけ、ひと煮立ちしたら器に注ぐ。
- [1]のゼリーを[4]に1人分50g入れてパセリを振る。
パプリカはビタミンCが豊富で比較的熱にも強いのが特徴。真っ黒になるまで焼くと皮がむきやすくなり、さらに甘みもUP!
管理栄養士・食生活アドバイザー・調理師。日本抗加齢医学会正会員。調理指導師協会会長。京料亭「菊乃井」を運営する株式会社菊の井・常務。また東京・千駄ヶ谷のレストラン「ル・リール」のオーナー兼シェフ。 調理師専門学校の講師を経て、大手食品会社、飲食店・中食事業のメニューアドバイスや食生活全般における指導・顧問などで活躍。著書に「毎日おいしいアンチエイジングクッキング 素材選びと調理法」(講談社)など。