イキイキごはん
季節の食材を使った、簡単でおいしいお料理を、管理栄養士・食生活アドバイザー・調理師の堀 知佐子先生がご紹介します。

夏と冬の2回の旬がある蛸は、低脂肪とはいえ動脈硬化の原因となるコレステロールが多いとされていました。しかし蛸に含まれる豊富なタウリンにコレステロール値を下げる働きがあることがわかり、一躍健康食材としての価値が高められました。
タウリンは動脈硬化の予防だけでなく、肝機能を向上させて二日酔いを予防するとも言われています。また、ビタミン類のナイアシンも二日酔い解消に良いとされています。他にも鉄分や亜鉛、ミネラルやビタミンB2、ビタミンEなどが含まれています。
冬の瓜と書く冬瓜ですが旬は夏です。冬まで持つ瓜という意味でこの名前がついたとか。カリウムを多く含むので、むくみを取ることは知られていますが、サポニンという糖や脂肪の吸収を抑える成分を含み、ダイエットや生活習慣病予防、また肩こりや冷えにも効果があるとされています。
1人分 205kcal、塩分1.7g

- 鶏肉は皮目を焼き色がつくまで焼き、一口大に切る。
- 冬瓜は皮をむき一口大に切り、熱湯で茹でて柔らかくなればざるにあげ、そのまま冷ましておく。
- 鍋に水・昆布・鶏肉・おろし生姜を入れて火にかける。鶏肉に火が通ったらしょうゆ・冬瓜を入れる。再度沸いたら火を止めそのまま冷ます。
- 器に盛り付ける(たくさん作り冷蔵庫で保存可)。
鶏肉の皮目だけをしっかりと焼くことで、独特の臭みが抜け、鶏の味が冬瓜にしみ込みます。
1人分 135kcal、塩分0.8g

- 蛸は1cm幅の波切りにする。セロリは1cm幅のそぎ切り、ミニトマトは半分に切り、にんにく・大葉はみじん切りにしておく。
- フライパンにオリーブオイル・にんにく・鷹の爪を入れて弱火にかけ、にんにくの香りが出てきたら、蛸・セロリ・ミニトマトを入れてよく炒め、しょうゆを入れてから火を止める。
- 器に盛り付け、刻んだ大葉をのせる。
蛸は水分が多く味がのりにくい食材なので、表面積が大きくなるように波切りにします。味が絡まりおいしく食べられます。
管理栄養士・食生活アドバイザー・調理師。日本抗加齢医学会正会員。調理指導師協会会長。京料亭「菊乃井」を運営する株式会社菊の井・常務。また東京・千駄ヶ谷のレストラン「ル・リール」のオーナー兼シェフ。 調理師専門学校の講師を経て、大手食品会社、飲食店・中食事業のメニューアドバイスや食生活全般における指導・顧問などで活躍。著書に「毎日おいしいアンチエイジングクッキング 素材選びと調理法」(講談社)など。