イキイキごはん
季節の食材を使った、簡単でおいしいお料理を、管理栄養士・食生活アドバイザー・調理師の堀 知佐子先生がご紹介します。

骨付き肉や魚を酢で煮込むと、煮汁にカルシウムが溶け出し、その煮汁を摂ることでカルシウムが骨に沈着しやすくなるとされています。骨付きの食材を煮込むときは“必ず“と言ってよいほど「酢焚き」がおすすめです。また今回のレシピでは、昆布とトマトを使っています。昆布の旨み成分「グルタミン酸」は、トマトにも豊富に含まれており、両方一緒に煮込むことで旨みが倍増して調味料が少なくてもおいしくいただけます。
副菜のちりめんじゃこにもカルシウムが豊富に含まれています。カルシウムは汗とともに失いやすく、夏には不足しがちになるため意識して摂りましょう。また青唐辛子やピーマン、パプリカ、なすやトマトなどの色の濃い野菜は、老化の原因となる活性酸素を除去する抗酸化作用の高い食材です。紫外線対策にもなるため、色の濃い夏野菜はおすすめです。
1人分 204kcal、塩分1.5g

- 昆布を1cm角に切る。
- 鍋に昆布と酢、水、手羽元、半分に切ったトマト、1cmの輪切りにした玉ねぎ、しょうゆを入れて火にかけ、アクを取りながらほぼ水分がなくなるまで煮込む(強火で約20分)。
- 器に彩りよく盛りつけ、刻んだパセリを振る。
材料を一度に鍋に入れることでそれぞれの旨みが溶け出し、濃い出汁で煮ているように旨みもUP!また、並べて煮ることで取り出しやすく、盛りつけもきれいにできます。
1人分(30g)41kcal、塩分0.56g

- 青唐辛子はへたを取り、実に切り込みを入れて熱湯でさっと湯がく。
- 鍋に酒とちりめんじゃこ、水を入れて火にかける。
- 沸騰したらしょうゆと[1]、せん切りした生姜を入れて水分がなくなるまで煮込む(強火で5〜6分)。
※でき上がり量:150g
青唐辛子やしし唐辛子などは切り込みを入れずに湯がくと、中まで味がしみこみません。必ず切り込みを入れて調理しましょう。
管理栄養士・食生活アドバイザー・調理師。日本抗加齢医学会正会員。調理指導師協会会長。京料亭「菊乃井」を運営する株式会社菊の井・常務。また東京・千駄ヶ谷のレストラン「ル・リール」のオーナー兼シェフ。 調理師専門学校の講師を経て、大手食品会社、飲食店・中食事業のメニューアドバイスや食生活全般における指導・顧問などで活躍。著書に「毎日おいしいアンチエイジングクッキング 素材選びと調理法」(講談社)など。