イキイキごはん
季節の食材を使った、簡単でおいしいお料理を、管理栄養士・食生活アドバイザー・調理師の堀 知佐子先生がご紹介します。

かぼちゃや柿のオレンジ色は「ファイトケミカル」という植物がもつ機能性成分で、強い抗酸化力・解毒作用などがあります。この色素は緑黄色野菜に含まれるβ-カロチンで、体内に入ると必要量だけビタミンAに変換されます。
ビタミンAは、目の網膜にある光や色を感じる物質(ロドプシン)を作り、不足すると、暗いところで目が見えにくくなる視力障害が起こります。また、皮膚や胃腸・気管支などの粘膜を健康に保ち、細菌やウイルスの侵入を防ぎます。
一方のβ-カロチンは、活性酸素などを除去して細胞を活性化する作用があり、がんや老化防止に効果があります。また、かぼちゃや柿には熱に強いビタミンCや腸内環境を整える食物繊維も豊富に含み、肌荒れなどにも効果があるといわれています。免疫力UPに効果的な組み合わせのお料理をぜひご堪能ください。
1人分 111kcal、塩分0.3g

- あんぽ柿は皮をむいて食べやすい大きさに切り、水100cc(分量外)と一緒に鍋に入れ、中火で水分がなくなるまで煮る。ボウルなどに入れてそのまま冷ます。
- 器に柿を盛りつけ、マスカルポーネをのせてミントを飾り、コーヒーリキュールをかける。
1人分 249.6kcal、塩分0.8g

- かぼちゃは種を取って皮をむき、一口大に切る。玉ねぎをみじん切りにする。
- 玉ねぎとひき肉を鍋に入れて弱火で炒め、ひき肉に火が通ったら、Ⓐを入れてよく混ぜる。
- [2]の鍋にかぼちゃ、牛乳を入れ、かぼちゃに火が通るまで煮込む。
- 耐熱皿に[3]を入れ、溶けるチーズとパン粉をのせて、250℃のオーブンで焼き色がつくまで焼き上げる。最後にパセリを振る。
かぼちゃに含まれるβ-カロチンを、牛乳などに含まれる油脂と一緒に摂ると吸収率が上がります。かぼちゃは火の通りが早いので、下茹でしなくても柔らかく煮えます。
管理栄養士・食生活アドバイザー・調理師。日本抗加齢医学会正会員。調理指導師協会会長。京料亭「菊乃井」を運営する株式会社菊の井・常務。また東京・千駄ヶ谷のレストラン「ル・リール」のオーナー兼シェフ。 調理師専門学校の講師を経て、大手食品会社、飲食店・中食事業のメニューアドバイスや食生活全般における指導・顧問などで活躍。著書に「毎日おいしいアンチエイジングクッキング 素材選びと調理法」(講談社)など。