イキイキごはん
季節の食材を使った、簡単でおいしいお料理を、管理栄養士・食生活アドバイザー・調理師の堀 知佐子先生がご紹介します。

強い紫外線と気温の高さで夏バテが起こるこの時期は、食欲もなく体調を崩しがち。そんなときにはお酢を使った料理が効果的です。とくに暑い季節や地域で好まれる傾向があるようで、酸味で肉類をさっぱりとした味で食べられ、お酢の食欲増進作用や、糖分と一緒に摂ると疲労回復をサポートしてくれることなどが体験的に知られているためと考えられます。肉や魚介類、野菜などをお酢で煮る料理は、まさに夏のスタミナ源ということができるでしょう。
また、骨付き肉や殻付きの貝などをお酢で煮ると、骨などからカルシウムが煮汁に溶け出し、効率よく摂ることができます。
今回紹介しているメニューは、疲れをとり、日本人に不足しがちなカルシウムもおいしく摂れて、夏にぴったりです。さっぱりとした氷菓子で暑さも吹き飛ばします。
1人分 0kcal、塩分0g

- コーヒーや紅茶を濃い目に抽出して冷ます。抹茶を熱湯で溶かし、牛乳とオリゴ糖を入れてよく混ぜる。それぞれビニール袋に入れてバットなどに平らに置き、冷凍庫で凍らせる。
- 凍ったら、袋の上からめん棒などで細かくなるまでたたき、器に盛りつける。
※お好みで、コーヒー・紅茶にはクリームやはちみつなどをかけてもおいしいです。
1人分 382kcal、塩分2.69g

- スペアリブは、フライパンで油をひかずに両面を焼く。
- 鍋に輪切りにした玉ねぎと、くし切りにしたトマト、焼いたスペアリブを入れる。
- [1]のフライパンに水ときれいな玉ねぎの皮を入れて火にかけ、よく混ぜてひと煮立ちしたら火を止め、煮汁のみを[2]に入れる。
- [2]に酢を加えて火にかけ、沸騰したら中火にし、砂糖としょうゆを入れて煮汁が1/3くらいになり、照りがでたら火を止める。器に盛りつけ、刻みパセリを散らす。
玉ねぎの茶色い皮の部分には、ポリフェノールの一種「ケルセチン」を豊富に含んでいます。ケルセチンを摂ることで毛細血管が丈夫になり、血液をサラサラにし、善玉コレステロールを増やし、悪玉コレステロールを減少させるといったうれしい効果も。玉ねぎの皮は捨ててしまわず、だし汁として使いましょう。
管理栄養士・食生活アドバイザー・調理師。日本抗加齢医学会正会員。調理指導師協会会長。京料亭「菊乃井」を運営する株式会社菊の井・常務。また東京・千駄ヶ谷のレストラン「ル・リール」のオーナー兼シェフ。 調理師専門学校の講師を経て、大手食品会社、飲食店・中食事業のメニューアドバイスや食生活全般における指導・顧問などで活躍。著書に「毎日おいしいアンチエイジングクッキング 素材選びと調理法」(講談社)など。