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イキイキごはん

季節の食材を使った、簡単でおいしいお料理を、管理栄養士・食生活アドバイザー・調理師の堀 知佐子先生がご紹介します。

免疫力UP!いきいき旬ごはん vol.4

紫外線のダメージに夏野菜で修復力UP

ゴーヤーやトマト、なす、パプリカなどの色の濃い夏野菜は「ファイトケミカル」という機能性成分を豊富に含みます。これらの野菜が夏の強い陽射しを浴びてもみずみずしいのは、その成分のためといわれています。

植物は光合成をする時にたくさんの酸素を作り出し、その一部が活性酸素となって植物自身にダメージを与えます。その活性酸素から身を守るために抗酸化物質を作り出します。

たとえば、トマトの赤色成分のリコピンやパプリカの色成分のカプサンチン。ゴーヤーの苦みはモモルデシンというデトックス効果を持つ成分で、ファイトケミカルにはたくさんの種類があります。ファイトケミカルは生でも摂取可能で、物によっては加熱調理しても破壊されることがありません。煮ても焼いても、茹でても揚げても栄養摂取でき、さまざまな調理法で食べることができます。

1人分 62.7kcal、塩分1.7g

なす・・・4本
干しエビ・・・5g
昆・・・5g
水・・・300cc
みりん・・・100cc
淡口しょうゆ・・・50cc
  • なすは額を切り、皮目に縦に細長く切り込みを入れる。
  • 鍋になす以外の材料をすべて入れて火にかける。
  • 沸騰したらなすを1本ずつ入れて落とし蓋をし、10分ほど沸騰を保って煮る。鍋ごと冷まし、器に盛りつける。
 
なすの色はナスニンというファイトケミカルです。水溶性で空気に触れると退色するので、煮るときに重い落とし蓋をすると、変色を防げます。

1人分 181.2kcal、塩分1.2g

ゴーヤー・・・70g
ミニトマト・・・70g
なす・・・1本
黄パプリカ・・・50g
赤パプリカ・・・50g
オリーブ油・・・50cc
Ⓐ だし汁・・・100cc
  しょうゆ・・・20cc	
  みりん・・・20cc
大葉・・・2枚
  • ゴーヤーとなすは7mmの輪切りにし、ミニトマトはへたを取る。パプリカは一口大の乱切りにする。
  • 鍋にⒶを入れて火にかけ、ひと煮立ちしたら冷ましておく。
  • フライパンにオリーブ油とゴーヤーを入れて火にかけ、ゴーヤーに火が通ったら取り出して[2]に入れる。同じフライパンになすを入れて火を通し、続いてパプリカとトマトも入れ、トマトの皮がはじけたら[2]に入れる。
  • 粗熱がとれたら冷蔵庫で冷やし、器に盛りつけて、刻んだ大葉を飾る。
 
ゴーヤーの種には、脂肪の吸収や蓄積を抑制する効果のある共役リノレン酸をたっぷり含みます。さらに、強い抗酸化作用があり、血糖値の上昇を抑えたり、がんや老化、動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中の予防効果もあるため、食べないともったいない野菜です。

堀 知佐子

堀 知佐子

管理栄養士・食生活アドバイザー・調理師。日本抗加齢医学会正会員。調理指導師協会会長。京料亭「菊乃井」を運営する株式会社菊の井・常務。また東京・千駄ヶ谷のレストラン「ル・リール」のオーナー兼シェフ。 調理師専門学校の講師を経て、大手食品会社、飲食店・中食事業のメニューアドバイスや食生活全般における指導・顧問などで活躍。著書に「毎日おいしいアンチエイジングクッキング 素材選びと調理法」(講談社)など。

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