イキイキごはん
季節の食材を使った、簡単でおいしいお料理を、管理栄養士・食生活アドバイザー・調理師の堀 知佐子先生がご紹介します。

たけのこは日本を代表する春の山菜。香り高く、食感が良く季節感満載です。たけのこは成長が早く、収穫してすぐに熱処理をしないと硬くなるため、掘りあげたらすぐに糠で柔らかくなるまで湯がきましょう。
たけのこは低カロリーで食物繊維やカリウムが豊富です。食物繊維は腸内環境を整え、コレステロールの吸収を抑えて排泄し、大腸がんを予防するとされています。茹でた時に出てくる白い成分の「チロシン」(アミノ酸)は、脳の神経伝達物質の構成要素で、摂取すると集中力を高めるなどの作用があるといわれています。からだに良いためできれば一緒に食べましょう。
1人分 11kcal、塩分0.6g

- たけのこは5㎜幅のスライスに切り、熱湯にくぐらせる。
- わかめは水戻しし、熱湯にくぐらせて水に落とし、食べやすい大きさに切る。
- 鍋にだし汁とたけのこを入れて火にかけ、沸騰したらわかめと淡口しょうゆ・塩を入れ、火を止めて器に盛りつけ、木の芽を飾る。
1人分 209kcal、塩分1.5g

- たけのこの穂先は縦4等分にし、根元は半月切りにする。
- 鍋に[1]とかぶるくらいの水を入れて火にかけ、沸騰したら陸上げにする。
- 鯛は熱湯にくぐらせて水に落とし、水けをきる。
- 鍋にたけのこと鯛、Ⓐを入れて火にかけ、中火で10分ほど煮込む。煮汁にとろみが出たら火を止めて、器に彩りよく盛りつけ、木の芽を飾る。
- チロシン
たけのこを茹でると出てくる白い粉はチロシンというアミノ酸。
- 鯛の霜降り
魚の煮物は熱湯にくぐらせて水に落とし、取り残した鱗や汚れをよく洗い流して水けをしっかりと拭いてから煮ると、臭みがまったくなく仕上がります。鯛のような淡白な魚は特に必要な作業です。
管理栄養士・食生活アドバイザー・調理師。日本抗加齢医学会正会員。調理指導師協会会長。京料亭「菊乃井」を運営する株式会社菊の井・常務。また東京・千駄ヶ谷のレストラン「ル・リール」のオーナー兼シェフ。 調理師専門学校の講師を経て、大手食品会社、飲食店・中食事業のメニューアドバイスや食生活全般における指導・顧問などで活躍。著書に「毎日おいしいアンチエイジングクッキング 素材選びと調理法」(講談社)など。