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―健康保険組合全国大会― 全国大会レポート/令和3年度 健康保険組合全国大会

―健康保険組合全国大会― 全国大会レポート

令和3年度 健康保険組合全国大会

 健康保険組合連合会は10月19日、東京国際フォーラムで「令和3年度健康保険組合全国大会」を開催した。新型コロナ感染症拡大の影響で2年ぶりの開催となる今年度は、感染防止のため来場者数を抑え、オンライン配信を組み合わせた形式で実施。「未来のため、皆保険を守るため、全世代で支え合う制度の構築へ」をテーマに、▽国民が安心できる安全で効率的な医療の実現▽現役世代の負担軽減と世代間の公平性確保▽健康寿命の延伸に向けた保健事業のさらなる推進─の3つのスローガンにもとづく決議(pdf)を健保組合関係者の総意として採択した。

 健保連の宮永俊一(みやなが・しゅんいち)会長は基調演説で、新型コロナウイルス感染症禍で健保組合の厳しい財政状況が続くなか、2022年度から団塊の世代が75歳に到達し高齢者医療への拠出金負担が急増する問題に「現役世代の負担はもはや限界に達している」と危機感を表明。過重な負担を軽減し国民皆保険を維持するためには、一定所得以上の後期高齢者の窓口負担2割の早期実施と合わせて、次なる改革が不可欠と強調。世代間の給付と負担の不均衡を是正して公平性を確保し、「全世代で負担を分かち合う制度へ早期に転換しなければならない」と指摘した。

 大会には、後藤茂之厚生労働相がビデオメッセージを寄せた。後藤厚労相は、人生100年時代の安心の基盤は「健康」であり、国民1人ひとりが長く健康に過ごすためには、社会全体で予防・健康づくりを強化する必要があると指摘。大会の決議やスローガンに掲げられている、健康寿命の延伸などの健保組合の先駆的な取り組みに期待した。また、「支える側」と「支えられる側」のバランスを是正し、社会保障制度の持続可能性を高めることも重要であると述べた。

 大会は、国民皆保険制度維持のため、全世代型社会保障制度の構築に向けて取り組む強い決意を内外にアピールするものとなった。


決議を手交する宮永俊一会長(左)
濵谷保険局長(右)

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