あしたの健保プロジェクト
半世紀を超えて、日本の健康を支えてきた「国民皆保険制度」。皆保険制度は、必要なときに必要な医療が受けられる、いわば日本の財産ともいえます。この財産を、次世代につないでいくこと。それは、私たちの使命です。
健保組合では、2008 年に65歳以上の医療費を負担する仕組みが見直されてからというもの、負担額が増加し、8年間の合計で、およそ2兆5000億円の赤字を計上。約7割の健保組合が赤字に陥り、保険料の引き上げ分や積立金などの貯蓄を取り崩して運営していますが、なかには、負担増に耐えきれず解散を余儀なくされる健保組合もあります。
健保組合はこれまで、自主・自立の運営で、働く人びとの健康を支え、皆保険制度を支えてきました。しかし、現行の支え合いの仕組みでは、健保組合など現役世代の負担が重過ぎて支えきれず、制度の根幹が揺らいでいる状況です。
健保組合・健保連は、すべての世代で負担を分かち合い、真に持続可能で納得できる公平な制度の構築が必要だと考えています。2017年4月には社会保障を目的とした消費税率の引き上げが予定されていますが、その税財源をもって、医療保険制度の改革を実現できるのは、「今」しかありません。
医療保険をとりまく現状をより多くの方がたに知っていただくために、2014年に「あしたの健保プロジェクト」が立ち上がりました。このプロジェクトは、スローガンを“健康保険。みらいのために、今、変えよう。”とし、2019年3月まで実施しました。