イキイキごはん
季節の食材を使った、簡単でおいしいお料理を、管理栄養士・食生活アドバイザー・調理師の堀 知佐子先生がご紹介します。

健康効果が高いといわれる秋刀魚には、EPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)という脂肪酸が豊富に含まれています。EPAには、血液をサラサラにし、血栓を予防する作用があります。血栓を予防することができれば、動脈硬化や脳梗塞、心筋梗塞などの生活習慣病を予防することができます。一方のDHAは、脳に良い栄養素として有名です。脳細胞に行き渡り、脳内の細い血管にも弾力を与え、酸素や栄養素を全身に送ります。さらに、体内の悪玉コレステロールを減らす作用もあります。
ハーブには殺菌効果や制菌効果のほか、食欲増進や胃腸の調子を整える効果があります。夏の疲れが出やすいこの時期に、秋刀魚のハーブ焼きはおすすめです。また小芋もおいしくなり始めますので、レンジで蒸して、砕いた米菓をつけて揚げれば、おやつにも、おつまみにもなります。
1人分 313.8kcal、塩分1.27g

- 秋刀魚は半分に切って塩・こしょうを振り、オリーブ油をひいたフライパンに入れ、ハーブ(ローズマリー・タイム・ディル)をたっぷりのせて蓋をし、火にかける。
- 中火で約5〜6分焼いたら裏返し、きつね色になるまで焼き上げる。
- 器に盛りつけて粉パプリカを振る。
蓋をして蒸し焼きにすることで、ハーブの香りが閉じ込められて秋刀魚に移ります。秋刀魚独特の匂いも気になりません。
1人分 110kcal、塩分0.22g

- 小芋は根のほうを薄く切り落としてよく洗い、耐熱容器に入れて約4分レンジ(弱)にかける。
- [1]をレンジから取り出して粗熱を取り、皮をむく。
- [2]に小麦粉、卵白、砕いた白焼きせんべいをつけて、170度の油できつね色になるまで揚げる。
- 器に盛りつける。
管理栄養士・食生活アドバイザー・調理師。日本抗加齢医学会正会員。調理指導師協会会長。京料亭「菊乃井」を運営する株式会社菊の井・常務。また東京・千駄ヶ谷のレストラン「ル・リール」のオーナー兼シェフ。 調理師専門学校の講師を経て、大手食品会社、飲食店・中食事業のメニューアドバイスや食生活全般における指導・顧問などで活躍。著書に「毎日おいしいアンチエイジングクッキング 素材選びと調理法」(講談社)など。